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「あーキス買っちゃったのか」カメラ入門機は恥ずかしいの? “わだかまり”マンガに 写真家がくれた言葉

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写真撮影が趣味、という人は少なくないかもしれません。心弾ませ、使いやすい初心者向けのカメラを買ったら、なぜか哀れむような言葉をかけられてしまった――。そんな経験について描いた漫画が、ツイッター上で共感を集めています。ある写真家の言葉に救われたという作者に、話を聞きました。(withnews編集部・神戸郁人) 【漫画全編】「ヤバイ、怒られちゃう!」プロ写真家を前に萎縮する主人公、かけられた一言があまりに尊い

「超入門だから」という一言

8月24日、「少し前にあった嬉(うれ)しいこと」と題された、2ページの漫画が公開されました。 主人公は一眼レフカメラを買ったばかりの人物です。その愛用機を手に、カメラに詳しい知人と出かける場面から、物語は始まります。 「あー……キス買っちゃったのか」。主人公が持つ、初心者でも使いやすいと評判の機種を見て、知人は残念そうにつぶやきました。 可愛い見た目で持ち運びやすく、安価だからほしかったのだ――。そう伝えると、返ってきたのは「超入門みたいな感じだから、カメラ好きに見せると恥ずかしいよ」という言葉。主人公は「知らなかった……」と真に受けます。

「気に入っているかが大切」

別の日、プロの写真家と話す機会を得た主人公。「カメラ持ってるって聞きましたよ」。突然話を振られ、慌てつつ「気に入っているだけで、持ってるなんて言ったら恥ずかしいくらいのやつで……」と謙遜します。 ところが、写真家の反応は意外なものでした。 「恥ずかしいなんてことないですよ。値段とか性能より、気に入っているかどうかの方が大切ですよ」 主人公はぱっと笑顔になり、「だからもう気にしないのだ」と、気持ちを新たにするのです。 「自分が、そのカメラで撮りたいと思えるかが重要」「本当に大事にしたい考え方」。読者の間では共感の輪が広がり、ツイートに2万2千超の「いいね」がついたほか、リツイート数も9千回を超えています(27日時点)。

撮影を自由に楽しむきっかけに

この作品は、漫画家のカキさん(@kakinuma31)が実体験を基に手がけました。普段は、女子学生たちの青春などをテーマに、連作を手がけています。そもそも、どのような経緯で、今回の漫画を描こうと思ったのでしょうか? 「色々なことをすぐ忘れてしまうため、嬉しかった出来事をメモ代わりに描き残してみたんです。半年ほど前には完成していたものの、絵がシンプルで、描きたいことも丁寧に表現できず、しばらく放置していました」 約3年前、家電量販店でカメラを購入したカキさん。漫画用背景の取材などに活用し、ボディが小さく、持ったまま移動しやすい点が気に入っているといいます。 知人の言葉は、悪口や批判ではなく、話の流れで自然と口を突いて出たのだそう。カキさん自身、「そんなものか」という程度にしかとらえていませんでした。 しかし、写真家の発言を聞いた時は、記憶に残るほど嬉しかったと振り返ります。「先方は覚えていないかもしれません。しかし、お陰で自由に、そして好きなように写真を撮ることができるようになったと思っています」

「取材以外でもカメラ使いたい」

作品を読み、「好きという気持ちを大事にすべき」というメッセージへの共感の声が集まりました。その出どころは、日常的に写真やカメラに親しんでいるわけではない、と思われる層にまで広がっています。 こうした状況を受け、カキさんは次のように語りました。 「特にカメラに詳しい方々の中には、こだわりが強い向きも多いのでは、と考えていました。でも、『気に入っているかどうかが一番大切』といったコメントをたくさんいただけ、すごく嬉しく思っています」 「これからは、漫画の取材以外でも、どんどんカメラを使おうと思いました」

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