金峰山にニュードライブイン「UFO」 食事充実のカフェ、観光農園も
熊本市西区の金峰山に今年9月、「ニュードライブイン」と称してオープンしたカフェ「UFO」が注目を集めている。観光農園や釣り堀、そうめん流しといった体験型の施設も隣接し、金峰山の新たな集客スポットになりそうだ。 コーヒーや地元の果物を使ったスムージーのほか、香辛料たっぷりのアジア風混ぜ麺、ホルモン定食などバラエティーに富んだメニューが並ぶ。近くには小川が流れ、週末には70台収容の駐車場がバスやマイカーで満車になることもある。 運営するユームス熊本代表の田尻秀一郎さん(45)=東京=は、この場所で半世紀前に観光農園「優峰園フルーツランド」を立ち上げた田尻秀昭さん(76)の長男。次男の賢治さん(43)も農園の経営に携わり、釣り堀とそうめん流しの店「somen かわゆか」と合わせて一家で切り盛りしている。 店名の「UFO」の由来は優峰園から。「新たな時代のドライブイン」を目指す意味で“ニュー”を付けた。「金峰山へのドライブがてらに立ち寄ってほしい」と秀一郎さん。
東京と熊本で飲食店を経営する秀一郎さんは今年、新型コロナウイルスの影響で、県内外での出店計画を見合わせた。一方、UFOの建物は優峰園が団体客向けのバーベキュー施設として使っていたが、コロナ禍で客足が途絶えていた。市街地から離れた“密”を避けられる立地で、手が空いたスタッフもいたことからオープンを決めたという。 「自然と人が共生できる空間の魅力を伝えたい。そのためには事業の持続性と発展性が必要」と秀一郎さん。ニュードライブインを拠点にした雇用創出や新たなコミュニティーづくりを目指している。(飛松佐和子)