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WBC優勝に貢献した村田修一、メジャー帰りの和田毅ら80年世代ドラ1の現在地後編

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高校野球ドットコム

 野球の世界には「松坂世代」を始め、有力選手が集まった世代を「〇〇世代」と形容する流れがある。毎年12名のドラフト1位が生まれるので、平均すれば各世代に12名のドラ1がいることになるのだが、多い世代、少ない世代というのが出てくる。そこで世代別にドラフト1位を集計し、その現在地を見ていきたい。今回は高卒22年目、40歳を迎える80年世代だ。まさに、今回の連載のきっかけともなった「松坂世代」である。 【動画】全国のドラフト・注目野手リスト一覧 <2020夏>

大卒野手2人が今季も現役

 80年世代でドラフト1位指名を受けてプロ入りしたのは、高卒7人、大卒12人、大卒社会人1人、大卒・MLB帰りが1人の計21人。彼らの主な通算成績は以下の通り。後編では大卒以降の14人を紹介する。 <2002年ドラフト> 村田 修一(東福岡・日本大・横浜・読売) 自由獲得枠 1953試合 360本塁打 1123打点 14盗塁 打率.269 土居龍太郎(高知・法政大・横浜・千葉ロッテ) 自由獲得枠 32試合 1勝5敗 89.2回 56奪三振 防御率4.22 加藤 大輔(九州国際大付・神奈川大・オリックス・東北楽天) 自由獲得枠 400試合 22勝28敗 87セーブ54ホールド 490.1回 446奪三振 防御率3.73 和田毅(浜田・早稲田大・福岡ダイエー・カブス・福岡ソフトバンク) 自由獲得枠 NPB 254試合 130勝70敗 1712.1回 1565奪三振 防御率3.13 MLB 21試合 5勝5敗 101.2回 88奪三振 防御率3.36 新垣渚(沖縄水産・九州共立大・福岡ダイエー・東京ヤクルト) 自由獲得枠 172試合 64勝64敗 1077.1回 1010奪三振 防御率3.99 木佐貫洋(川内・亜細亜大・読売・オリックス・北海道日本ハム) 自由獲得枠 215試合 62勝72敗 1135回 958奪三振 防御率3.76  久保裕也(沖学園・東海大・読売・横浜DeNA・東北楽天) 自由獲得枠 501試合 53勝37敗 37セーブ112ホールド 765回 675奪三振 防御率3.42 永川勝浩(広島新庄・亜細亜大・広島東洋) 自由獲得枠 527試合 38勝42敗 165セーブ79ホールド 582回 605奪三振 防御率3.46 杉山直久(東舞鶴・龍谷大・阪神) 自由獲得枠 94試合 21勝23敗 429回 312奪三振 防御率4.01 江草仁貴(盈進・専修大・阪神・埼玉西武・広島東洋) 自由獲得枠 349試合 22勝17敗 48ホールド 442.1回 433奪三振 防御率3.15 後藤武敏(横浜・法政大・西武・横浜DeNA) 自由獲得枠 618試合 52本塁 184打点 1盗塁 打率.254 長田秀一郎(鎌倉学園・慶應義塾大・西武・横浜DeNA) 自由獲得枠 389試合 25勝25敗 2セーブ85ホールド 420回 310奪三振 防御率4.14 <2004年ドラフト> 久保康友(関大一・松下電器・千葉ロッテ・阪神・横浜DeNA) 自由獲得枠 304試合 97勝86敗 6セーブ20ホールド 1540.1回 1130奪三振 防御率3.70 <2007年ドラフト> 多田野数人(八千代松陰・立教大・インディアンス・北海道日本ハム) 外れ外れ1位 NPB 80試合 18勝20敗 2ホールド 333.1回 187奪三振 防御率4.43 MLB 15試合 1勝1敗 54.1回 40奪三振 防御率4.47  大卒組12人を見渡すと、錚々たる顔ぶれが並ぶ。中でも投打で代表的なのが和田毅と村田 修一だろう。1年目に14勝を挙げ新人王に輝いた和田は、そこから5年連続二桁勝利を記録。MLBにも挑戦したが、トミー・ジョン手術を受けた影響もあり、4年間で5勝止まり。2016年にソフトバンクに復帰すると、自身2度目の最多勝を獲得するなど復活。今季も先発として期待される。  村田も1年目から一軍で活躍し、25本塁打を記録。2007、2008年には本塁打王にも輝き、日本を代表するスラッガーへと成長した。2009年の第2回WBCでは、故障で離脱するまで侍ジャパンの四番に座り、優勝に貢献した。巨人移籍後は持ち前の長打力に加え、守備でも活躍を見せた村田。NPB在籍15年連続二桁本塁打を放ったが、2017年に自由契約となりBC・栃木へ移籍。NPB復帰を目指したが叶わず、2018年限りで現役を引退した。  1年目の開幕からクローザーを任された永川勝浩は、40試合で25セーブをマーク。先発転向などを経て2006年に再び抑えに定着すると、入団から7年間で163セーブを記録。以降は中継ぎ投手として活躍し、昨季限りで現役を引退した。その永川や村田らを押しのけてセ・リーグ新人王に輝いたのが、木佐貫洋だ。1年目から10勝を挙げるなど、細身の長身から繰り出す豪速球を武器に活躍。トレードで移籍したオリックス、日本ハムでも先発投手として活躍し、3度の二桁勝利を記録し、通算62勝を挙げた。  高校時代にオリックスのドラフト1位指名を拒否し、大学からのプロ入りとなった新垣渚。荒れ球と豪速球を武器に1年目から8勝をマークすると、2年目から3年連続二桁勝利を記録。以降は故障などにも苦しみ、ヤクルト移籍3年目の2016年に自由契約となり、現役を引退した。久保裕也も、1年目から38試合に登板するなど先発・中継ぎで活躍。3年目から中継ぎに定着すると、2010年にはリーグ最多の79試合に登板するなど、大車輪の活躍を見せた。その後はDeNA、楽天へと移籍し、今季も中継ぎの一角としてブルペンを支える。  1年目の開幕戦から四番に座った後藤武敏は、この年11本塁打を放つ活躍を見せた。レギュラーに定着することはできなかったが、DeNA移籍後も勝負強い打撃を武器に代打として輝きを放ち、通算52本塁打のうち11本を代打で放った。後藤とともに西武、DeNAとキャリアを歩んだ長田秀一郎。主に中継ぎとして活躍し、チームのブルペンを支えてきた。現在、後藤は楽天のコーチ、長田はライオンズアカデミーのコーチとして活動している。  阪神には江草仁貴、杉山直久の2投手が入団。2年目までは10試合登板に終わった江草だったが、3年目に51試合に登板しブレイク。2007年から3年連続50試合以上に登板するなど、JFK(ジェフ・ウィリアムス、藤川球児、久保田智之)らとともにブルペンを支えた。1年目は3試合登板に終わった杉山だが、2年目に2勝、3年目には9勝とステップアップ。以降も主に先発として登板し、通算で21勝をマーク。2011年に阪神を退団すると、BC富山で選手兼任コーチとしてプレイし、翌年現役を引退した。  加藤 大輔はルーキーイヤーから43試合に登板し4勝、9セーブを挙げる活躍を見せた。2年目は故障で1試合登板に終わったが、そこから4年連続60試合登板を記録。オリックス、楽天での11年間で通算400試合登板を達成し、2013年オフに現役を引退した。村田とともに横浜に入団した土居龍太郎は、3年目に初勝利を記録。しかし翌年トレードでロッテに移籍すると、登板がないまま2007年オフに自由契約となった。  ドラフト時には「松坂世代最後の大物」として話題になった久保康友。1年目から10勝を挙げ新人王を獲得すると、阪神、DeNAでも先発として活躍。足をほとんど上げない「スーパークイック」投法や、そのクイックからわざと緩い変化球を投げるなど変幻自在な投球は「投げる哲学者」とも呼ばれる。2018年からは米独立やメキシコなどでプレイし、今季も所属未定ながら現役を継続している。  立教大時代からドラフト1位候補に名が挙がっていた多田野数人だが、大学卒業後は渡米し、インディアンスにテスト入団。2年目の2004年にはメジャー昇格を果たし、14試合で1勝を挙げた。その後、アスレチックス傘下などを経て、2007年ドラフトで日本ハムからドラフト1位指名を受け、入団。1年目に7勝を挙げるなど、NPBでは7年間で18勝を記録。独特な投球フォームや、山なりの超スローボールなどを武器に活躍した。  80年世代からは、高卒含め21人がドラフト1位でプロ入りを果たし、全員が一軍公式戦に出場している。その松坂世代の選手たちも今年で40歳を迎え、今季も現役なのは5人となった。歴史に残るであろう彼らの活躍を、目に焼き付けておきたい。

林 龍也

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