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都市鉱山に注目! サステナブルジュエリーの新潮流、“リファイン メタル”とは?

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ジュエリーは人の心を豊かに潤す美しくて尊いもの。しかしその反面、鉱山の採掘による水銀問題や児童労働などさまざまな弊害もつきまとう。限りある資源を有効に使うことが、いま私たちの目の前に課題として突き付けられている。 そんななか、ひとつの解決策として“都市鉱山”に着目したプロジェクトが話題を集めている。廃棄された携帯電話やPCなどから採取した金属を用いたジュエリーの製作を啓蒙する“REFINE METAL”プロジェクトだ。国内の「都市鉱山」から集められ、精錬を経てピュアになった貴金属素材を“REFINE METAL(リファイン メタル)”と名付け、限りある資源から多くの労力とエネルギーを費やして採掘されるゴールドやシルバーに代わる良質なリサイクル素材として普及させることを目的としている。

この活動をリードしているのが、スタイリストやファッション業界人にもファンが多い人気ジュエリーブランド「hum(ハム)」だ。2018年からこの活動をスタートして以来調査研究を重ね、流通業者や小売店などさまざまな関係者の意見を聞きながらイベントなどを開催してきた。そして2020年5月29日には、ドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA)にて“REFINE METAL”プロジェクトによる初のジュエリーコレクションをローンチ。そこで、「hum(ハム)」の執行役員、友永聡さんに“REFIN METAL”プロジェクトについて話を聞いた。

--なぜ“REFINE METAL”プロジェクトを立ち上げようと思ったのですか? 友永氏: 自社アトリエでのハンドメイドを旨とするジュエリーブランドとして、社会的意義を果たせる行動とは何だろう、とずっと考えていたんです。サスティナビリティの意識はあらゆる業界で急速に浸透して世界的な潮流となり、ファッション業界においても、 そのマインドがクリエイションに反映されている事がもはや常識となりつつありますよね。 時代背景を踏まえると、ジュエリー業界においてリサイクルされた貴金属素材の価値が市民権を得て一般化されることは自然な流れであり、そうなっていない現状は変えるべきであり、誰かが啓蒙し広め、消費者が「出処のはっきりしたジュエリーとそうでないジュエリー」を 選択できるようになる状況を作ることが必要と考えたんです。 --都市鉱山に着目した理由は?  友永氏: もともと、都市鉱山という概念や、それが国内に存在することは知っていました。あえて着目するというよりは、ジュエリーの素材である金属素材の流通について考えるとき、当然最初に突き当たるのが都市鉱山という概念でした。 --日本にはどのくらいの都市鉱山メタルが眠っているのでしょうか? 友永氏: 2008年に発表されたデータによると、<日本の都市鉱山に蓄積されている量は、世界の現有埋蔵量に対し金は約16%(約6,800トン)銀は約22%(6万トン)>となります。しかしこれは12年前のデータであり、最新のデータは私たちには正確につかめていません。またこの数字はさまざまなメディアで広く用いられていますが、この数字は「蓄積量」であって「埋蔵量」ではありません。資源として再利用できるものの量が埋蔵量であり、存在はしていても投棄・焼却・埋め立て・散逸などによって回収できないものは「埋蔵している」とは呼べないからです。 ですから、有用な資源としての量を正確に算出することは難しいんです。ただ、日本における都市鉱山の規模が膨大であるのは確かで、注目すべきはその絶対量ではなく、そのなかからどれだけの貴金属を回収し、ピュアな金や銀にすることができるかということ。コスト面や効率面で持続的に成立する技術や事業としての発展性を今後いかに伸ばすか、ということが大切だと思っています。

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