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江戸末期、国内最古のマスク? 島根・石見銀山資料館で絵図展示

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中国新聞デジタル

 新型コロナウイルスの感染防止に必要なマスクへの関心が高まる中、島根県大田市大森町の石見銀山資料館は、江戸時代末期に考案されたマスクの絵図を展示している。鉱山作業員の防じん用マスクで、同館は「国内最古のマスクの資料ではないか。時代を超えて命を守る重要な役割があったと知ってほしい」としている。 【画像】正面から見た絵図  縦27センチ、横39センチの絵図「福面之図」。四つの角度からマスクを描いており、金属の骨組みに絹布を張り付け、表面に柿渋を塗って作るとの説明書きがある。  幕末の安政年間に石見銀山で鉱山病対策を研究した、現在の笠岡市の医師宮太柱(たちゅう)が、報告書の付録に載せた絵図とされる。当時は、鉱山作業中に吸い込む粉じんや油煙が原因で患うじん肺が問題になっていたという。  梅肉の酸に、粉じんがマスクに付着するのを防ぎ呼吸を楽にする効果があるとの記載もあり、当時の作業員がマスクの内側に梅肉を挟んで使っていた様子もうかがえる。絵図のタイトルは、口元を覆う「覆」の一文字を、縁起の良い「福」に置き換えたと推測されるという。  日本衛生材料工業連合会(東京)によると、日本でマスクが使われ始めたのは明治初期。1879年の広告が見つかっているが、それ以前の資料は確認されていないという。  同館は、新型コロナの感染拡大をきっかけに絵図の展示を企画。絵図を参考に復元したマスクと併せて7月末まで公開している。  仲野義文館長は「マスクが普及していない時代に鉱山での使用が先駆けになったと思われる。マスクの歴史を知る上で貴重な資料なので見に来てほしい」と話している。

中国新聞社

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