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“国際線ゼロ“空港出発ロビー閑散…観光バスのタイヤにクモの巣 北海道観光の今【#コロナとどう暮らす】

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北海道ニュースUHB

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 コロナ不況により、3700億円の損失が出ると試算される北海道の観光業。好調だった訪日外国人(インバウンド)はゼロとなり、各地に影を落としている。一方で、ポスト・コロナを見据えた動きも。4回にわたり観光に携わる北海道の人々の「今」を伝える。  初回は国際便ゼロで民営化のスタートを切った空港と予約の見通しが立たない観光バスの惨状を追った。

全国に先駆けた「緊急事態宣言」… 観光業の損失は”3700億円”

 「北海道は世界から素晴らしいと認識され、観光客も多く来ている。だからこそ、わたしは早く収束させたい」  鈴木直道知事は2月28日、全国に先駆け緊急事態宣言を発表。道民に外出自粛を求めた。  1か月前の1月28日、中国・武漢市から観光に訪れた40代女性が北海道で初めての感染者として確認された。感染拡大の序章とも言えるこの時期に日本屈指の冬の祭典「さっぽろ雪まつり」(1月31日~2月11日)は決行された。中国が海外への団体旅行を禁止するなどし、来場者は前年比26.2%減。それでも約202万人に上った。

 雪まつり後の2月14日に道内2例目が確認され、感染者は増え続けた。緊急事態宣言が出された28日には60人を超え、スタッフも感染。雪まつりで感染が広がった可能性があるとする専門家もいた。  「感染時期を逆算して推定すると、雪まつりの時期に多数の感染が起こっている蓋然(がいぜん)性が高い」(厚労省クラスター対策班の西浦博・北海道大大学院教授、3月2日政府専門家会議)  外出自粛は約2か月続き、インバウンドも減少の一途をたどる。来年の雪まつりは大雪像の制作を取りやめ、縮小を決定。夏の風物詩「さっぽろ大通ビアガーデン」をはじめ、「YOSAKOIソーラン祭り」など、ほかのイベントも軒並み中止となった。北海道は観光業の損失が3700億円に上ると試算している。

“国際線ゼロ“ 静寂に包まれるロビー 民営化スタートは超低空飛行

 6月、北海道の空の玄関口「新千歳空港」。国際線ターミナルの出発ロビーは静寂に包まれていた。中華圏の旧正月「春節」期間(1月下旬~2月上旬)以外でも常に客でごった返す受付カウンター前に人影はない。見る人もいない時刻表に「欠航」とむなしく灯る。  「航空会社も航路を廃止したわけではなく、あくまでも欠航の扱い。『キャンセル』を消すことが、最初にやるべき仕事」  がらんとした出発ロビーでインタビューに応じた運営会社「北海道エアポート」の蒲生猛社長は自身を奮い立たせるように語気を強めた。

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