世界遺産・斎場御嶽の景観を損ねていた参道脇の土のう 地元の沖縄・南城市が打ち出した対策は?
沖縄県南城市にある世界遺産の斎場御嶽で、土砂の流出防止対策として参道脇などに少なくとも10年以上前から敷き詰められている土のうが2025年度から順次撤去される。雨水が染み込みやすい土壌に改良するなどの工事を進め、砕いたサンゴ(サンゴ砂利)を敷く計画。趣のある景観に生まれ変わる。 【写真】沖縄の世界遺産「斎場御嶽」で盗まれた香炉 また市は現在、入場料の引き上げに向けて上げ幅や時期を内部で検討中。斎場御嶽の今後の維持管理に役立てる考えだという。 6日にあった市議会の12月定例会で、上地寿賀子市議の一般質問に宮城光也教育部長と山内賢企画部参事が答えた。 市は本年度、排水施設の実施設計を進めている。来年度から3年かけて工事予定で、土のうは着工したエリアから順次撤去する。 現在の入場料は高校生以上の大人が300円、小中学生が150円、6歳以下は無料。価格設定は、同じく世界遺産に指定されている勝連城跡や今帰仁城跡より低い。内部で見直し案を検討後、専門家の意見を踏まえて最終判断する。 斎場御嶽の入場者数は、新型コロナウイルス禍前の18年度が36万1646人だったのに対し、23年度は約30%減の25万5029人だった。(南部報道部・平島夏実)