材料にススキ600キロ 迎春の丑 ド迫力
静岡県掛川市の粟ケ岳(標高532メートル)の山頂にある休憩所「世界農業遺産茶草場テラス」の前に、来年のえと「丑(うし)」にちなんだオブジェが登場した。材料はススキで、高さは約3.5メートル。顔は富士山を眺めるように向けられている。 テラスを運営する「茶文字の里東山」を中心に地元茶農家ら14人が集まり、4日間かけて作製。ススキは、世界農業遺産「静岡の茶草場農法」で使うもので、それぞれ持ち寄り、約600キロを使用した。 付近には「迎春」などと書かれた看板や、刈った茶草を束ねたものを積み上げる通称「かっぽし」も立てられ、年賀状用に撮影していく来場者も多く見られる。 茶文字の里東山の田中鉄男社長は「顔の形や表情にこだわったのでぜひ見に来てもらいたい」と語った。 掛川市在住の太田昌子さん(73)は「コロナ禍に負けないように頑張ってと言っているようで元気をもらえる」と話した。オブジェの展示は2月末まで。
日本農業新聞