佐賀商対東福岡は互いに集中した守りで相手の攻撃を抑えきり、引き分け
令和2年度第42回九州高校U-17サッカー大会の第2ブロック初戦で、大分県2位の鶴崎工に1-0で勝利した東福岡と、宮崎県1位の鵬翔に0-1で敗れた佐賀商が対戦。互いに集中した守りで相手の攻撃を抑えきり、引き分けでブロックリーグ2戦目を終えた。 【フォトギャラリー】佐賀商 vs 東福岡 コンディション不良のため、レギュラーメンバーを複数欠く東福岡だが、サイドからの攻撃を徹底。大きく広がったサイドが積極的に縦に仕掛けていくことで佐賀商相手に攻勢に試合を進めていく。劣勢に回った佐賀商は無理をせずに、中央の守備を固めて、東福岡のFW佐川玲史と中原優心の飛び出しを、CBの山本恵大と大坪柊翔でケア。徐々に高い位置でボールを奪い、ボールをつないで攻撃の組み立て狙っていく。一方の東福岡もサイド攻撃で仕掛ける一方で、早い寄せで佐賀商の攻撃を抑えるなど好守を発揮。前半は互いにシュートまで持ち込むまでに至らず、0-0で後半へと折り返す。 後半もサイドへの仕掛けで得点を狙う東福岡は立て続けにチャンスを作っていくが、シュートがバーに当たって得点ならず。対する佐賀商は、ボランチの中原魁二がボールに絡むシーンが増え、右サイドの前田竜之介の突破力を生かした攻撃を展開していく。サイドの攻防が激しくなった43分に、前田を軸とした佐賀商のサイド攻撃に押し込まれるシーンが増えていた東福岡は、川原陸登を下げて鈴木亜門を投入。佐賀商も45分に與猶健心に代えて上釜武蔵を起用。互いにサイドを軸とした展開で試合は一進一退の状況へ。 このジリジリとした展開の中で気を吐いたのが、佐賀商のGK中原怜雄と東福岡GK田中裕康だ。ともに相手にチャンスを作られても慌てることなく冷静に対処。守備陣を統率、フォローし、ハイボールにも果敢な飛び出しを披露。後半は互いに7本ずつシュートを打たれながらも、最後まで崩れることなく守りきり、東福岡と佐賀商の一戦は0-0のまま試合を終了した。 これで東福岡は1勝1分け。佐賀商は1分け1敗。同ブロックの鵬翔が鶴崎工に勝利し、ブロック2勝目を上げたため、佐賀商と鶴崎工のブロックリーグ敗退が決定した。東福岡は明日2月21日に開催予定の鵬翔との一戦にブロックリーグ突破を賭けることになる。レギュラーがそろわない中で戦う東福岡の苦戦は免れないだろうが、この日見せた粘り強さを鵬翔戦でも発揮できれば、ブロックリーグ最終戦で鵬翔を破り、逆転での準決勝進出を果たす可能性もあるはずだ。 (文・写真=藤原裕久)