神村学園対大津はスコアレスドロー 神村学園が決勝T進出
2月21日、第42回九州高等学校(U-17)サッカー大会の2日目が行われた。第4ブロックの第2試合では2連勝中で得失点差でも並ぶ神村学園と大津が対戦(試合は30分ハーフ)。互いに序盤から良さを出す展開となるが、スコアレスドローで勝点1を分け合う結果となった。この結果、総得点で上回っている神村学園が首位を確定させ、上位1チームに与えられる決勝トーナメント進出を決めた。 【フォトギャラリー】神村学園 vs 大津 神村学園は引き分け以上でトップ通過が決まる状況だったが、勝点3を得て次のステージに進むことがこの試合最大のミッション。「トーナメントに上がることと予選敗退は全然違う。相手にやらせないようしながら、自分たちのやれることを増やし欲しかった。僕らは同点でも上がれるということは一切言っていない」と有村圭一郎監督が話した通り、前日まで高校選抜に参加していたエースのFW福田師王(1年)もスタートから起用して序盤からアグレッシブに戦った。 しかし、相手はプレミアリーグ勢の大津。簡単に事は運ばない。流動的なパスワークで崩される場面は一度や二度ではなかったが、粘り強く守って球際でも互角以上の戦いを見せた。攻撃でもMF大迫塁(1年)や福田を軸に相手陣内に侵入。前半はシュートに持ち込む場面が限られたものの、後半は7本のシュートを放つなど、細かいパスを繋ぐ神村学園らしい攻撃を繰り出した。 なかなか得点は奪えず、終盤は相手の猛攻に耐える時間が散見。しかし、終盤に入っても我慢強く守り、最後まで大津に得点を与えなかった。結果的にはスコアレスドローで勝利は掴めなかったが、勝点1を得て決勝トーナメント進出を決めた価値は計り知れない。 結果を残した選手たちに対し、指揮官も成長ぶりに目を細める。 「この世代は九州のU-16リーグでは最後に失点して負けるパターンがほとんどだったけど、初日も追い付かれながら勝ち切ったし、大津戦もやられそうな場面があったけどなんとか凌いでチャンスも作った。そういう意味では成長していると思う」 22日の準決勝では国見と対戦することが決まった。ここから先はノックアウト方式で、引き分けはない。この試合に勝てば3月のサニックス杯への出場が決まるだけに、勝ち切ることが求められる。神村学園は今大会で示した成長ぶりを示せるか。勝利を手にすれば、さらに自信を深められるのは間違いない。 (文・写真=松尾祐希)