【京成杯】内から6~8頭目が伸びる馬場 「差し脚質」「機動力」を兼ね備えた伏兵に注目
先行馬が揃った一戦で狙うは差し馬
それらのデータを踏まえた上で、ここからは京成杯の出走メンバーの中からピックアップした6頭のキャラクターについて見ていこう。 【グラティアス】 新馬戦は超スローペースで逃げ切り勝ち。タイム面では地味だったが、ゴール前で並びかけられてからもうひと伸びして1 1/4馬身突き放した内容は評価できる。逃げなくても大丈夫だろう。 【タイソウ】 こちらも超スローペースとなった新馬戦は、2番手追走から直線で後続に3馬身差をつけての強い勝ち方だった。素質の高さは感じるものの、3~4角で鞍上の手が動き始めるなど少々ズブい面も覗かせていた点から、今回は押さえ評価まで。 【テンバガー】 新馬戦は加えて直線で寄られてバランスを崩すシーンもあったが、立て直して3着。先着を許した2頭はダノンザキッド、ワンダフルタウンという後の重賞勝ち馬ということからもレベルは高かった。決して切れるタイプではないので、過去2戦より時計、上がりのかかる馬場は歓迎材料だ。 【タイムトゥヘヴン】 2着に8馬身差をつけた前走は圧巻のレースぶりだったが、注目したいのは2走前の未勝利戦。スローペースに泣き4着に終わったが、中団追走から外を回してメンバー中最速の上がり35.2を使って差してきた。少し時計がかかった方がいいタイプだが、中団から差すレースをすれば好走があっても不思議ではない。 【タケルジャック】 スタートが速く、そこから好位でじっと脚をためるレースで新馬勝ち。スローペースながら上がりは34.6と平凡だったこと、前走は瞬発力勝負で切れ負けしているレースぶりからも直線の長い東京、阪神コースよりは中山コースが向きそう。 【ラカン】 前走の未勝利戦は、ある程度ペースが流れた中、コーナーでの機動力を生かして徐々に進出して快勝。最後まで加速して突き抜けた内容は重賞でも通用するだろう。今回、先行馬が多いので展開も向きそうだ。 ▽京成杯予想▽ ◎ラカン ○テンバガー ▲タイムトゥヘヴン △グラティアス ×タケルジャック ×タイソウ ライタープロフィール 三木俊幸 編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在は競馬ライターとしてだけでなく、カメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場で取材活動を行っている。
三木俊幸