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不動産民意が火付け役…16年ぶりに火がついた「行政首都移転」

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ハンギョレ新聞

未来統合党からも賛成論 全羅と忠清、20~30代で賛成60%超え オ・セフン、チョン・ジンソクらも「前向きに検討を」 与党キム・ドゥグァン、特別法案上程急ぐ 政局のブラックホールとなる可能性 統合党は民主党の本気度に疑問 特別法作っても違憲請求されうる 改憲推進時は権力構造の改編にまで 議論が拡大し、長期化する恐れ

 共に民主党が掲げた「行政首都移転」問題で政界がざわついている。盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領が政治的勝負をかけた未完の国政課題が「不動産民意」と改憲という火付け役と出会ったことで、16年ぶりに再び火がついた格好だ。  行政首都議論に火をつけたのは、176議席の巨大与党を率いるともに民主党のキム・テニョン院内代表だ。キム代表は20日の交渉団体代表演説で、「国会と大統領府を世宗市(セジョンシ)に移転し、名実共に行政首都移転を完成させなければならない」との主張を展開した。キム院内代表の発言が出ると、約束でもしたかのように党の主導権争いの走者たちもこれに加勢した。翌日、イ・ナギョン議員は「与野党が合意するか、憲法裁に再び意見を問うという方法があり得る」と支持を表明し、キム・ブギョム前議員も「ますます首都圏に集中していく現実に対して、対策を立てても限界があるという問題意識から(行政首都移転論が)出たようだ」と加勢した。パク・チュミン議員も22日のラジオインタビューで「党代表になれば首都移転をより積極的に推進する」と述べた。盧武鉉政権時代に行政自治部長官を務めたキム・ドゥグァン議員はこの日、大統領府、国会、最高裁判所、憲法裁判所をすべて世宗市に移転する行政首都特別法案を党内の関連タスクフォース(TF)にかけるとし、早急に取り組む姿勢を示した。  行政首都問題は、首都圏の住宅価格の急騰により窮地に追い込まれた与党の、局面打開用のカードだという解釈が出てはいるものの、世論の反応はあった。リアルメーターが「オーマイニュース」の委託により21日に全国の満18歳以上の成人500人を対象として調査した結果(信頼水準95%、誤差範囲±4.4%)、大統領府や国会などをすべて世宗市に移転することに賛成するという回答は53.9%で、反対(34.3%)を大きく上回った。圏域別では特に光州(クァンジュ)・全羅(賛成68.8%)、大田(テジョン)・世宗・忠清(賛成66.1%)で賛成意見の割合が最も多かった。年代別に見ると、20代(賛成66.6%)、30代(60.4%)の若年層の賛成率が高かった。不動産問題で揺れていたコア支持層の心をつなぎ留める局面打開効果が直ちに現れたかたちだ。  未来統合党は、これに公式に反対する指導部の立場とは異なり、党内からも賛成論が出たことで、「単一隊伍」が揺らぎ始めている。当選5回で統合党最多当選を誇り、忠清圏の盟主でもあるチョン・ジンソク議員(公州(コンジュ)・扶余(プヨ)・青陽(チョンヤン))はこの日、「行政首都移転は国家百年の大計の側面から論議されなければならないテーマ」だとし、「現在、世宗市が未完にとどまっているということを考えれば、与野党が向き合って国家バランス発展という理念をどのように完成させるか議論する必要がある」と述べた。オ・セフン元ソウル市長も「基本的に、統合党は前向きに検討してほしいという立場であり、深く取り扱う価値がある」とし「地方消滅問題が深刻だが、これを解決しようという強い意志を政府が持たなければ、地方は蘇らない」と述べた。忠清圏の選挙区からの選出だったり、次期大統領候補級で全国的な民意を探らなければならない党内の重鎮たちが、議論の扉を開いたかたちだ。  野党が行政首都問題に背を向けるのが難しいのは、それだけこの問題の政治的爆発力が大きいからだ。2002年の大統領選の勝敗を分けただけでなく、李明博(イ・ミョンバク)元大統領が「世宗市建設を全面的に見直す」として激しい逆風を受けたことが、学習効果として刻印されているためだ。民主党が行政首都問題を持ち出したのは、怒った民意をなだめるという次元にとどまるものではなく、次期大統領選挙まで推し進められる問題を先取りしようという政治的布石だ。  しかし、行政首都問題は突破口でもあるが「ブラックホール」となる可能性も排除できない。現在、民主党は与野党の合意を通じて「行政首都特別法」を制定する計画だが、統合党は地域バランス発展という方向性には同意しつつも、民主党の「本気度」は疑っている。忠清南道洪城(ホンソン)・礼山(イェサン)選出のホン・ムンピョ議員も、ハンギョレの電話取材に対し「そうするつもりなら4月の総選挙の時に出すべきだった。地元からも(世宗市にすでに)あるものからちゃんとやれという電話が多く寄せられている」と述べた。野党の説得に成功して特別法を作ったとしても、憲法裁判所に違憲法律審判が請求されれば、再び憲法裁の判断に任せなければならない状況が発生する。憲法改正も可能だが、ひとたび改憲に着手してしまえば、権力構造の改編問題へと論議が広がり、長期化する公算が大きい。 ノ・ヒョヌン、ソ・ヨンジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

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