RIDLEY・FENIX【ニューモデルインプレッション】
注目の最新モデルを徹底インプレッション! 今回は、エンデュランスロードに求められる剛性と快適性の両立に磨きをかけた、RIDLEY・FENIXに管洋介が乗ってみた。
空力性能を高めたエンデュランスレーサー
1997年の創業と歴史こそ短いものの、ベルギーを代表するブランドとなったリドレー。そのラインナップのなかでフェニックスはエンデュランスとして確かな存在感を放つモデルだ。 そのルーツは2003年にダイヤモンドシェイプチューブを採用したフラッグシップであるダモクレスまでさかのぼる。 ダモクレスは、軽量のヘリウムとエアロのノアという、レーシングの2大巨頭が登場したことでセカンドモデルとして位置づけられるが、2010年モデルでバイクを供給していたカチューシャに在籍していたフィリップ・ポッツァートが、好んで使用するなどリドレーの歴史とともに歩んできた。 現在ダモクレスの名こそ使われなくなってしまったが、象徴ともいえるダイヤモンドシェイプ、つまりダモクレスの血統を受け継いでいるのがフェニックスなのだ。 2021年モデルで大きく進化したフェニックス。エンデュランスロードに求められる剛性と快適性の両立に磨きをかけただけでなく、ノアファストで培ったテクノロジーを生かしてケーブルの完全内装化をはじめとした空気抵抗の軽減を達成した。 ロードバイクに求められるすべての要素をバランスよく備え、エンデュランスの枠を超えたオールラウンドモデルとして登場。プロのクラシックレースからロングライドまで幅広く対応するバイクだ。
ケーブルを完全内装するFステアラーの採用は、空気抵抗を軽減するほか優れたハンドリング性能にも貢献する。
名車ダモクレスから受け継ぐダイヤモンドシェイプチューブはダウンチューブとトップチューブに採用。BBまわりの剛性も向上。
細身ながら高剛性のフロントフォークが的確なハンドリングを可能とした。
シートポストクランプは内蔵され乱気流の発生を抑制。細身のシートステーとシートポストで振動吸収性を高めた。