水戸市、台南市と友好協定 両市長、台湾で締結式 茨城
茨城県水戸市は22日、台湾・台南市と友好交流都市の協定を結んだ。文化やスポーツ、経済などの交流を進める。同市を訪問中の高橋靖水戸市長と大津亮一市議会議長が、黄偉哲台南市長と調印書を交わし、高橋市長は「歴史や給食、経済など、締結を契機に両市の発展に資する取り組みをしていきたい」と期待を語った。 締結式は台南市庁舎で行われ、高橋市長のほか、市民らでつくる使節団も立ち会った。黄市長は団員一人一人と名刺交換やあいさつを交わした。今年は〝台南400〟と銘打って同市に貿易拠点となる城が造られてから400年の節目であることに触れ、「記念すべき年に水戸市と締結できた。文化、歴史、スポーツ、農産物による交流を進めていきたい」と歓迎した。高橋市長は締結日にちなみ「良い夫婦の日であり、絆を確認し合う日にしたい」と述べた。 締結に先立ち、使節団は水戸市出身の旧日本軍パイロット、杉浦茂峰兵曹長が祭られている台南市内の飛虎将軍廟(びょう)を参拝。同市内でホテルを経営している郭秋燕さん(64)が案内した。「君が代」や「海行かば」「ふるさと」の曲が流され、団員も斉唱してささげた。団員は両市の末永い交流と発展を願った。 同市は締結を機に21日、廟がある安南区の道路を「水戸街」を命名したことをサプライズで発表した。 台南市は国際交流に積極的な都市で、県内では土浦市、那珂市と既に協定を締結。水戸市との協定は57番目となった。 団員の桜井みなさん(39)=同市=は「締結に立ち会って、こうやって都市が交流していくと分かった。水戸市がこれからも、いろんな国とつながりを持つようになるとうれしい」と話した。
茨城新聞社