「ありのままに生きられる世界、待ってられないよ」。アスリートへの差別、いじめを描くナイキの動画が胸を打つ
いじめや差別に悩む10代のアスリートたちが、スポーツを通じてつながり、困難の中でも前を向いて自身の力を発揮させるーー。そんな物語を描いたナイキのPR動画が11月27日、YouTubeで公開された。 【動画】少女たちのいじめや差別を描き、反響を呼ぶナイキの動画 「最高のメッセージ」「泣いた」などと反響が広がっている。ありのままの自分を受け入れられないことに悩む、実在のアスリートの証言をもとに作られているという。
「わたしって、ナニモノ?」
ナイキジャパンが新しく公開した2分間の動画には、サッカーをする3人の女子生徒たちが登場する。 ◆ ときどき考えるんだ わたしって、ナニモノ? できることなんてあるの? わたし、期待外れなのかな 普通じゃないのかな このままでいいのかな ◆ ある生徒は、スマホで『現代の在日問題を考察する』と題する連載コラムを眺める。 別の生徒は、テニスの大坂なおみ選手の動画に対する「彼女はアメリカ人?日本人?」と書かれたコメント欄を見つめる。 3人目の生徒は、動画に中傷するコメントがついてるのを見てショックを受ける。 ◆ ぜんぶ無視できたらいいのに。 ◆
「同調」を求められる現実
うつむきながら、朝鮮民族の民族衣装を着て街を歩く。他の生徒たちに、束ねた髪をいじられる。集団に囲まれてカバンを引っ張られ、プリントが散らばる... 少女たちが日々直面する、差別やいじめの光景が続く。 ◆ わたし、浮いてる? もっと馴染んだほうがいいのかな? ここにいちゃダメなの? みんなに好かれなきゃ 我慢しなきゃ 気にしないフリ、しなきゃ。 ◆ うつむき、膝を抱えて小さくなる少女たちの姿が描かれる。 ◆ 今までずっとそうだった。それが当たり前だって、思ってた。 ◆ 「同調」を求められ、自分らしさが認められない現実に悩む3人。 だが動画の終盤では、それが一変する。 ◆ でも、そんなことないかも ないね ないでしょ ありえないって ◆ それぞれにサッカーの練習や体力づくりに励んでいた3人は、サッカーを通じて出会う。同じチームで生き生きとプレーし、笑顔で集まる様子が映し出される。 ◆ いつか誰もが ありのままに生きられる世界になるって? でも、そんなの待ってられないよ “動かしつづける。自分を。未来を。You Cant Stop Us” ◆