前大和市長らに異例の強制回収へ、議会が議案可決 2453万円の損害賠償
大和市前市長の大木哲氏による公共工事やり直し問題を巡り、市議会は13日、本会議を開き、市が同日提出した、大木氏と元副市長の井上昇氏に対して損害賠償を請求する訴訟議案を賛成多数で可決した。可決を受け、市は月内に横浜地裁へ提訴する予定。 【写真で見る】大和市長選で敗戦の弁を述べる大木哲氏=2023年4月23日 議案によると、請求額は調査費を含めて約2453万円。内訳は大木氏に対して「星の子ひろば」の遊具塗装など2工事に関するやり直し指示によって発生した約2187万円。高座渋谷駅前複合ビル・イコーザの外壁塗り直しでは井上氏との連帯行為として約266万円。このほか、遅延損害金を追加する。 同日の市議会では、石田裕氏(虹の会)が「大木氏から指示を受けた職員の人件費や精神的苦痛についても損害賠償に入れるべきではないか」と質問したのに対し、市側は「客観的証拠がなく立証困難で断念した」などと答弁した。 管理職アンケートで浮上した同問題を巡っては、市が実施した外部調査で「税金の無駄遣い」と認定された工事について相当額を両氏に請求したが、指定した支払期限までに応じなかったため、異例の強制的回収に踏み切る。
神奈川新聞社