増加する「◯◯ペイ詐欺」 スマホのミラーリング機能を悪用 背景に闇バイトの犯罪者グループ
キャッシュレス決済が悪用する詐欺
愛知県警のサイバー事案の対策アドバイザーを務める専門家は「新たな手口」も出てきたと指摘します。 「偽のショッピングサイトが入り口になっていて、そこで買い物をすることが発端になる。そこで『実は在庫がないので返金したい』ということをそのショッピングサイトの運営側から申し出があるとLINEに移動されて、LINEでその電子商取引用のQRコードを見せてくださいと誘導される。それで出してしまうと被害に繋がるというような手口になります」(NTTデータグループ 新井悠さん) それが「〇〇ペイ」などのキャッシュレス決済が悪用される詐欺です。
ミラーリング機能を悪用した手口とは
どのように他人に共有されてしまうのでしょうか。 LINEの通話画面を開き、画面シェアの機能で画面を共有。 そうすることで被害者のスマホ画面が犯人側のスマホ画面に映し出されてしまうことに。 さらに犯罪者側から指定された通りに、支払いの画面を開きます。 すると、決済ができるQRコードが犯罪者側の画面にも映し出されることになるんです。 この画面を、決済端末で読み取ると、決済ができてしまう。 LINEのミラーリング機能を悪用した手口です。 キャッシュレス決済は、その利便性から普及しています。
QRコードなどを使う巧妙な詐欺が相次ぐ
一方で、決済に使われるQRコードやバーコードをめぐって巧妙な詐欺が相次いでいます。 国民生活センターによりますと、こうした返金詐欺は近年増加傾向にあり、被害相談は、去年4月から今年7月までに約24倍増えていることがわかります。 専門家の新井さんによると、闇バイトで集まった犯罪者グループの増加が、被害が増えた要因だということです。 こうしたミラーリング機能を悪用した◯◯ペイ詐欺で逮捕者も。 詐欺の疑いで逮捕されたのは、黒田裕香容疑者(31)と小浦優容疑者(32)の2人です。 2人は子どもが同じ保育園に通う「ママ友」でした。 警察によりますと、2人は、大阪市内の店舗で共犯者と共に、ミラーリング機能を悪用してスクリーンショットされた他人のバーコード決済画面を使って約40万円のタブレット端末を購入した疑いがもたれています。