海の森、カヌー会場は7割完成 東京五輪施設を報道公開
工事の進ちょく率は62%(1月末時点)で、今年10月末の完成を目指す。整備費は約253億円。
●選手村
世界各国の代表選手や役員らが宿泊する選手村(東京都中央区晴海)も回った。選手村には約44ヘクタールの敷地に、14~18階の宿泊棟21棟のほか、選手らが利用する仮設の商業棟も設置する計画。宿泊棟は、五輪時で1万8000人分、パラリンピック時で8000人分のベッドを用意する。 大会後、宿泊棟は改修して分譲・賃貸住宅にするほか、50階の高層棟2棟を施工する予定。
前回の公開時点では、地上・地下部分で躯体工事に入っている段階で、建物の骨組みの高さはまだ低かった。今回は、複数の宿泊棟で14階や18階建ての骨格が組み上がった姿が見られた。工事の進ちょく率は宿泊棟が73%、商業棟が18%(いずれも1月末時点)。宿泊棟は今年12月末、商業棟は2020年春までの完成を目指す。
●その他
カヌー・スラロームセンターの管理棟工事を担当していた建設会社が破綻した関係で、同社が担っていた有明テニスの森の屋外コートの工事でも工期に遅れが出る。今年7月の完了予定だったが、五輪開幕4か月前の2020年3月まで工事が続く見込みだ。10月23日~11月3日のテストイベントに向け、都は今年8月に屋外コート9面のうち3面を先行して工事を終える予定。来年の東京五輪本番も、組織委員会と調整しつつ問題なく競技が実施できるようにする方針だという。 (取材・文:具志堅浩二)