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Amazon のラグジュアリーストア、やや残念な船出と今後:「まだまだ道のりは長い」

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DIGIDAY[日本版]

数カ月にわたり噂が流れていたAmazonのラグジュアリープラットフォーム、ラグジュアリーストア(Luxury Stores)が先日ようやくローンチされた(現時点ではアメリカのみの提供)。これまでラグジュアリーブランドを取り込もうとするAmazonの試みは反発と抵抗を受けていたが、パンデミックによってラグジュアリーブランドたちも収益を生むための追加のチャンネルを探している。ブランドたちが現在の危機的な状況で収益を増やすチャンスを、Amazonはその巨大な規模を用いて提供しようとしている。 しかし、ローンチ段階でのラグジュアリーストアはガッカリするレベルだ。Amazonがブランドに対して持つアピールの大きいものは1億1200万人という米プライム会員の規模の大きさだが、ローンチした直後はそれも活用できていない。 ローンチ時にあるブランドはオスカー・デ・ラ・レンタ(Oscar de la Renta)のみで、招待されないと購入できない。先日最初の招待状が送られたが、何人が招待されたかについてAmazonは回答を拒否した。広報担当者によると「今後数カ月」でさらにブランドが追加発表されるとのことだ。これらのブランドは在庫、値段、商品を完全にコントロールすることができるという。 ブランドはひとつ、規模が小さく、選ばれた招待客のみが参加できるモデルが意味するのは、ラグジュアリーストアの売上貢献度は限られていることだろう。誰でも購入できるがゆえに高級感が演出されないという、大きな問題点のひとつは解決されている。しかし、そのためにかえって悪影響の方が大きくなっている可能性がある。

購入動機に欠けるストアの機能

Amazonの元社員でeコマース企業クォンティファイド(Kwontified)の共同創業者であるエレイン・クォン氏は、「ふたつのオプションがある」と述べる。「まだ発表していない、大型かつ人々を唸らせるようなローンチが次々と計画されているか、そもそもすごく小さな規模の事業、収益としてもそれほど大きな影響を与えない事業として描いているか、のどちらかだ」。 「ローンチ時のブランドがオスカー・デ・ラ・レンタだけで、しかも正直言って現在飛び抜けて人気があるブランドでもない。(スポーツと普段着の要素を取り入れた)アスレジャーのラインがあるグッチ(Gucci)のようなブランドのほうがよかっただろう。ブランド、消費者、どちらにもアピールできる事業としては、まだまだ道のりは長いと私は思う」。 しかし、ラグジュアリーストアには興味深い機能もいくつか備わっている。オスカー・デ・ラ・レンタでは、ユーザーが肌の色と体型のモデルを選んでスタイルを閲覧でき、それぞれのオプションごとに画像が提供される。これは新鮮な機能であり、ショッピング体験を向上させてくれるだろうとクォン氏は述べる。しかし、これがラグジュアリーストアを閲覧する強い理由になるかもしれないが、購入を完了する理由には必ずしもならないことが問題だ。 「考えてみて欲しいのは、このラグジュアリーストアの競合はどこなのか、ということだ。ネッタポルテ(Net-a-Porter)、ノードストローム(Nordstrom)、ファーフェッチ(Farfetch)、インターミックス(Intermix)。これらの店ではロイヤリティプログラムや人々が再び店舗を訪れる工夫が組み込まれている。しかし、Amazonはこのような購入の際に、このようなインセンティブを提供しない。つまり、Amazonをショールーム代わりに使って、購入はネッタポルテで行うことができる。Amazonは購入するための強い動機を与えないといけない」と、クォン氏は語る。

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