RISE 那須川龍心、王座初挑戦で圧巻の1回KO勝ち「マジで見返してやろうと思って…」 兄の天心は試合後インタビューに乱入
キックボクシング興行「RISE183」が23日、東京・後楽園ホールで行われた。メインイベントのRISEフライ級(リミット51・5キロ)タイトルマッチ(3分5R無制限延長R)は、同級1位の那須川龍心(りゅうじん、18)=TEAM TEPPEN=が、初防衛を目指していた数島大陸(りく、21)=及川道場=に1回2分12秒KO勝ち。王座初挑戦で新王者となった。 龍心がスター性の高さを示した。初のタイトルマッチで豪快な左フックを炸裂(さくれつ)させ、ニュートラルコーナーに駆け上がって絶叫。ほぼ満員の観客から大歓声を浴びた。 「ここまで『倒せない、倒せない』と言われて、マジで見返してやろうと思ってここまで本当にたくさん練習をしてきました。それがこの試合で生かせて、本当にうれしいです。全然これで僕は満足していないんで、まだまだ本当にこれからなんで。僕がキックボクシングを、RISEを盛り上げていける器になれるようにこれからも頑張るので、皆さん応援よろしくお願いします」 プロボクシングのWBOアジア・パシフィック(AP)バンタム級王者の那須川天心(26)=帝拳=の弟、龍心は1回から積極的に攻撃を仕掛け、右ボディーストレート、左フックをヒット。ボクシングスキルで上回ると、左フックでダウンを奪取。数島は何とか立ち上がったが大きくぐらつき、レフェリーが試合を止めた。 リングサイド席で応援していた天心も大きなガッツポーズで喜びを爆発させ、龍心に「やったなあ。のろしを上げたなあ」と独特のワードで祝福。龍心は「天心の前回のタイトルマッチよりかはしっかりかましました」と、10月14日に東京・有明アリーナで、WBOAPバンタム級王座決定戦を闘い、WBOAP2位のジェルウィン・アシロ(23)=フィリピン=に3-0の10回判定勝ちし、ボクシング5戦目で初のタイトルを獲得した兄をいじった。 総合格闘技での1戦を含めて7連勝で初のタイトルマッチにたどり着き、大一番でキャリア最高のKO勝利を挙げた。リング上で「12月、幕張で大きな大会をやるってことなんですけど、1ラウンドで倒したんでどうですかね。12月参戦お願いします」と、12月21日に千葉・幕張メッセイベントホールで行われる興行への出場を直訴。龍心は対戦相手について「本当に誰でもいいですけど、チャンピオンになったからにはそんなに弱い相手とやってらんないんで」と強敵との対戦を望んだ。 RISEの伊藤隆代表(54)は「チャンピオンからの直訴なんで、早期に相手を決めて発表させていただきたいと思います」と対戦相手がいればゴーサインを出すことを明かした。