センバツ出場を決め、喜びの表情でグラウンドを駆ける鹿児島城西の選手たち＝矢頭智剛撮影

　＜センバツ甲子園＞ 　第９２回選抜高校野球大会（毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力）の出場３２校が２４日に発表され、鹿児島県の鹿児島城西（日置市）の出場が決まった。昨秋の九州大会で４強入りし、甲子園出場は春夏通じて初めて。選抜大会は３月１３日に組み合わせ抽選会があり、同１９日に阪神甲子園球場（兵庫県西宮市）で開幕する。【林壮一郎】 　午後３時４０分ごろ、鹿児島城西の理事長室の電話が鳴った。「お受け致します」。電話を切った秋武達朗校長が「決定しました」と報告し頭を下げると、佐々木誠監督（５４）はほっとした表情を見せ、秋武校長とがっちりと握手した。 　その約１０分後、吉報はグラウンドで待つ選手たちのもとへ。秋武校長から出場決定を伝えられると、選手たちは大歓声。全員でかぶっていた帽子を空に投げ、喜びを爆発させた。 　「今日、甲子園に招かれた。ありがとう……」。集まった選手らを前に佐々木監督は涙ぐみ、言葉に詰まりながら、あいさつ。「苦労が実って本当に良かった。素晴らしい準備をし、３月を迎えられるようにしてほしい」と言葉を掛けた。古市龍輝主将（２年）は「日本一が目標。甲子園でライバルを圧倒して勝てるように頑張ろう」と仲間たちを鼓舞した。 　二枚看板の八方悠介（２年）、前野将輝（２年）両投手は並んで取材に応じた。八方投手は「２人の力で勝ち続けてきた。日本一の二枚看板になれるように頑張りたい」と意気込み、前野投手は「八方にも全国の投手にも負けず、チームを勝利に導きたい」とライバル心をむき出しにしつつ、笑顔を見せた。 　グラウンドではセンバツ出場を伝える毎日新聞の号外も配られ、選手らは次々と手を伸ばしていた。 ……………………………………………………………………………………………………… 　◇鹿児島城西の戦績 　九州地区大会鹿児島県予選 １回戦　　　２－０　れいめい ２回戦　　　７－１　屋久島 ３回戦　　　５－３　神村学園 準々決勝　１１－０　加治木工 準決勝　　　８－１　枕崎 決勝　　　　０－２　鹿児島実 　九州地区大会 １回戦　　７－０　佐賀学園 準々決勝　８－０　城北 準決勝　　３ー６　大分商