考察『光る君へ』39話 惟規(高杉真宙)の死がまひろ(吉高由里子)と賢子(南沙良)をつないだ。道長(柄本佑)は娘の件に気づいているのかいないのか
為時は知らなかったのか
38話()で約束した通り、まひろの娘・賢子(南沙良)の裳着の儀(女子の成人式)に、左大臣・道長からの祝いの品が届いた。その豪華さに、惟規(のぶのり/高杉真宙)が言う。 「やっぱり自分の子が可愛いんだな!」 まひろと乳母・いと(信川清順)が、さらっと流したその一言に……うん ?と一人だけ引っかかったまひろの父・為時(岸谷五朗)。「今なんと申した?」 あれっ父上、ご存じなかったんでしたっけと、惟規と同じく驚いた。そういえば、宣孝(佐々木蔵之介)とまひろの関係が冷えて通いが途絶えた時期も、復縁後に賢子が生まれた時も、為時は越前にいたのだ。 まひろといとが「ご存じだと思うけど…」「若様にだけはお話したような…」という反応であるところを見ると、為時に隠していたわけではなく完全に忘れていたらしい。 この家族らしいな! 肉親じゃないけど、いとも家族だからね! 為時「左大臣様はご存じなのか?」 まひろ「いいえ」 ここ数話観ていて、いまいちはっきり掴めない「道長は賢子が実子と知っているか」問題。35話()でまひろは、不義は我が身に起きたことだと言ったものの、道長から「お前は不義の子を産んだのか」と問われて「ひとたび物語になってしまえば霧の彼方……まことのことかどうかもわからなくなってしまうのでございます」とかわした。 まひろは道長との不義──石山寺での一夜を『源氏物語』に組み込んだとはいえ、賢子が彼の子だとは明言していない。彼が気づいたかはともかく、まひろから見て道長は知らないはずだということか。 家族全員微妙な空気に包まれているところに、乙丸(矢部太郎)を供に賢子帰宅! 左大臣からの贈り物を一瞥、 「要りませぬ。そんなの」 賢子は自分が左大臣の子だと知っているのかという惟規の問いに、首を横に振るまひろ……。賢子からすれば、母を内裏に召し出して自分から引き離したのは左大臣だという思いがあるだろうから、不機嫌になるのも当然ではないか。
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