高校生が硬筆技能検定 全国トップ合格
島根県松江市の松江東高校3年の柿永智哉さん(18)が硬筆技能検定2級に全国トップの成績で合格し、文部科学大臣賞を受賞した。幼い頃から書に親しみ、2020年の全国高校総合文化祭の県代表に作品が選ばれたこともある。今春、大学に進んでも書道に励みたいと気持ちを新たにしている。 検定は、日本書写技能検定協会が1964年から毎年3回実施。指定の文章を時間内に仕上げたり、はがきやチラシの大きさでバランスよく文章をまとめたりして文字や体裁が美しく、整っているかが問われる。 20年6月の2級は733人が受検し、初挑戦の柿永さんは合格者430人のトップの成績だった。文部科学大臣賞は検定トップ合格者に贈られ、同協会によると、島根県内での受賞は「おそらく初めて」という。 柿永さんは、7歳の頃から松江市内の書道教室に通い始めた。祖母が使っていた筆ペンで文字を書いて遊ぶうちに、興味を持った。勉強との両立を図りながら毎月の作品提出を10年近く欠かさず行い腕を磨いた。
高校では弓道部の活動を中心としながら、書道部でも文字量の多い臨書に取り組んだ。作品の一つは20年の全国高総文祭に県代表として出品され、優秀賞に選ばれた。線質のいい、しなやかな筆遣いが特徴だ。 「せっかくここまで続けてきたので、いつか自分の教室を持ち子どもたちに教えたい」と夢見る。4月から愛媛県内の大学に進学し、工学を学びながら書道を続けていくという。