「レジ袋有料化」「GX賦課金のベースとなった提案」…国民負担率は45％の日本で、なぜ小泉進次郎氏はこれまで国民の負担を強く求めてきたのか
GX賦課金のベースとなった小泉氏の提案
小泉進次郎氏は2020年10月閣議後記者会見で、「カーボンニュートラル（排出実質ゼロ）に資する方向で制度設計を考えたい。これは環境省が主導していく」と明言した。翌年、2021年ダボス会議で、カーボンプライシング（≒炭素税）について再び言及し、経済産業省と連携しながら検討を進めるものとし、2月1日に中央環境審議会での議論を再開している。2021年3月の環境省での記者会見でも同検討に「炭素税」を加えるのか、という質問に「含まれる」と明確に回答している。 そして、小泉氏が積極的に推進したカーボンプライシングの議論をベースとして、グリーンによる経済成長戦略（バラマキ補助金）と組み合わせる形で、そのバラマキの原資として決められた大増税がGX賦課金だ。まさに、このGX賦課金による大増税は小泉進次郎氏の労作と言えよう。その結果として、電気代は確実に上昇し、国民生活は更に厳しくなるだろう。
社会保険料増額に繋がる政策提言
この前倒し廃止の理由は、消費税増税だけでなく、賃金引上げを含む経済の好循環、外国企業の誘致などの国際競争力を高める目的もあった。日本経済をマクロで捉えた場合、法人税の増税による経済鈍化は論外であるが、省益を優先し、復興法人税前倒し廃止に反対した小泉氏のマクロ経済観が劣悪さが分かる場面であった。 更に、彼は2017年日本記者クラブでの会見で、彼自身の肝いりの政策として「消費税増税」も本来は筋論としては良いと述べている。これは「人生100年時代の制度設計特命委員会」事務局長を務める小泉氏が「こども保険」について語った中での発言だ。
消費税を上げたいが、そ政治的に難しいので他の増税名目を模索
この子ども保険は現在の子育て支援金による社会保険料増額に繋がる政策提言である。彼の主張は年金、医療、介護のほかに4つ目のフレームワークとして「子ども保険」を追加したいというものだった。子ども保険は社会保険料（年金保険料値上げ）という形式ではあるものの、国民に対する大増税であることは間違いない。 そして、同記者会見の質疑の中で何故子ども保険が必要かという議論の中で、「消費税の再増税がいつできるか分からない」、「新しいことを実現するために11％以上の消費税が必要」、「確かな予算を確保するためには消費税では政治的に無理なので子ども保険を作る」という趣旨を述べている。 要は消費税を上げたいが、それは政治的には難しいので他の増税名目を模索すると述べているのだ。非常に姑息な主張であり、小泉氏の本音が増税志向であることは明らかだ。 以上のように、小泉氏は環境大臣の任期時代に次々と増税を実現・推進し、過去にも常に増税を墨守し実行する主張を繰り返してきた政治家である。まさに「増税メガネ」を引き継ぐ「増税王子」として相応しい政治経歴だ。今、この人物を総理総裁にして良いだろうか。その先に待っているものも確実に国民に対する大増税であろう。
渡瀬 裕哉
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