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「顔写真付き本人確認書類」を持っていない方は要注意。郵便を受け取れないケースとは?

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ファイナンシャルフィールド

実は、Fさんが受け取った郵便も、この特伝型郵便でした。

「顔写真付き本人確認書類」がないと、特伝型郵便を受け取ることができない

それでは、本人限定受取郵便とは、どんなサービスなのでしょうか? これはその名のとおり、差出人が送付した郵便物を受け取ることができる人が、原則、名宛人に限定されている郵便で、現在、3つのタイプがあります。 この内、特定事項伝達型は、受取時に郵便局員が「顔写真付き本人確認書類」(図2)を確認し、「本人特定事項」を差出人に伝達するのが特徴です(※3)。

顔写真付きの本人確認書類を提示できれば、郵便物を受け取ることができます。その後、差出人は登録制のホームページから、本人確認書類の名称や生年月日などの「本人確認事項」をタウンロードすることもできるようになっています。

銀行での口座開設や、クレジットカードの申し込み、電話サービスの申込時などに、特伝型郵便が使われることが多い

それでは、具体的にどんな商品やサービスを利用した場合、特伝型郵便が使われるのでしょうか? 主な例は図3のとおりです。

特伝型郵便が使われる主な取引は、金融機関やクレジットカード会社、電話会社との取引です。これらの取引は、犯罪収益移転防止法の規制対象になっている場合が多く、本人確認をより徹底する必要があるからです。

現状は、制度の改正に「顔写真付き本人確認書類」の普及が追い付いていない

Fさんのように「顔写真付き本人確認書類」を持っていないのに、特伝型郵便で送られることに気づかず、受け取れないケースは少なくないと考えられます。 その理由の1つとして、代表的な「顔写真付き本人確認書類」である運転免許証の保有率(日本の全人口における割合)は、運転免許証で74.9%、パスポートは24%、マイナンバーカードに至っては、14.3%にとどまっている事実があります(図4)。

マネーローンダリングなどの犯罪防止は、日本だけでなく、世界全体での取り組みです。 一方で、法律の改正や厳格化が先行し、顔写真付き本人確認書類、特にマイナンバーカードの普及が追い付いていないのが現状です。また、Fさんが混乱したように、サービスを提供する事業者側が顧客に対して、契約時に郵送方法の確認などが徹底しきれていない面もあります。 くれぐれも、サービスの契約時には、事業者側に郵送方法を確認するようにしてください。 (出典及び注釈) (※1)警察庁「犯罪収益移転防止法等の概要について―犯罪収益移転防止法の概要」 (※2)金融庁「「犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則の一部を改正する命令」の公表について」 (※3)日本郵政グループ 2009年3月2日付プレスリリース 「特定事項伝達型本人限定受取郵便の全国実施」 以下、図4の出典 運転免許証:内閣府「令和元年版交通安全白書 P108 第1-5表 運転免許保有者数の推移」(平成30年末現在のデータ) パスポート有効旅券数:統計値を元に、筆者が以下のとおり算出。パスポート有効旅券数÷日本総人口パスポート有効旅券数は、以下のデータを使用。 外務省「旅券統計」(平成31年1月~令和元年12月) 日本総人口は、以下のデータを使用 総務省「人口推計」- 2020年(令和2年)5月報 マイナンバーカード交付件数:総務省「マイナンバーカードの市区町村別交付枚数等について」(令和元年11月1日現在) 執筆者:酒井 乙 CFP認定者、米国公認会計士、MBA、米国Institute of Divorce FinancialAnalyst会員。

ファイナンシャルフィールド編集部

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