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完全無借金だったサイゼリヤがコロナ禍で下した決断 すかいらーくとの違いとは

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ITmedia ビジネスオンライン

 新型コロナウイルスは、飲食業界にも大きな影響を与えました。テークアウトメニューの強化、席の配置の見直し、飛沫対策としてのアクリル板設置など、営業スタイルにさまざまな変化をもたらしました。また、外出を控える人が増えたことによって、売り上げ自体が激減しました。これらの影響は、企業の決算書に色濃く出てくるでしょう。 【画像で見る】両社の売上高  今回は飲食業界の2大企業である「すかいらーくホールディングス(HD)」と「サイゼリヤ」の業績を比較して、両社の違いを探ってみます。すかいらーくは12月決算、サイゼリヤは8月決算となっており、両社とも直近の本決算は新型コロナウイルスの影響が本格化した2020年3月よりも前に確定しています。  そのため、本記事で主に取り上げる数字は、新型コロナウイルスの影響がない状態のものとなります。あえてコロナ禍の前に出た数字で比較することで、経営スタイルの違いが、より分かるのではないかと思います。  まず、2社の運営ブランドを見てみましょう。すかいらーくHDはガスト、ジョナサン、バーミヤン、夢庵といったように和洋中さまざまな形態でブランド展開しています。幅広いニーズに対応することで、顧客の取り込みを図っています。  一方のサイゼリヤは、多少は別ブランドの店舗もありますが、基本はイタリアンレストランの「サイゼリヤ」ブランドで勝負している企業です。  それでは具体的に、決算書の数字を比較していきましょう。

両社の違いは

 まずは2社の売上高と売上原価です。連結ベースで2社の数字は次の表のようになっています。 すかいらーくHD 売上高:3753億9400万円 売上原価:1140億4500万円 売上総利益:2613億4800万円 売上高総利益率:69.62% サイゼリヤ 売上高:1565億2700万円 売上原価:562億7700万円 売上総利益:1002億5000万円 売上高総利益率:64.04%  すかいらーくHDの売上高がサイゼリヤの2倍近くありますが、これは街中で見かける両社の店舗数や値段設定を考えればおおよそ合点がいく数字だと思います。  売上総利益を売上高で割った売上高総利益率を見てみると、すかいらーくHDのほうがサイゼリヤよりも5%ほど高いことが分かります。売上高総利益率は、どれだけの利益を乗せて商品(今回の場合は料理)を提供しているのかということが分かります。単純に考えればすかいらーくHDのほうがより少ない仕入れでより高い売上高を上げているということです。たかが5%の違いですが、無視できない数字です。  両社に差がある原因は、次のように考えられます ・すかいらーくHDのほうが料理に利益を多く乗せられている(原価率が低いなど) ・すかいらーくHDは多ブランドでやっている分、扱う食材が多く、仕入れの際のボリュームディスカウントが効いている ・そもそもの原価計算の違い(原価に入れる項目の違い)  これだけ大きな企業同士なので単純な判断はできませんが、少なくとも、数字上はすかいらーくHDのほうが効率的な経営ができているということです。

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