次の首相は誰? 安倍首相が「有望な方々」と評価した3人+1の有力候補
「政策を競い合う中において、素晴らしい方が決まっていくのだろう」語る安倍首相。「それぞれ有望な方々」と評価した3人の有力候補と、首相がこの日も会談した相手とは。【BuzzFeed Japan / 千葉雄登】 【写真】安倍首相が辞意を表明するまでに着けてきたマスクとは 首相を辞任する意向を8月28日に表明した安倍晋三首相。次の首相は誰なのか注目が集まる中、後継者を問われた安倍氏は具体的な名前を挙げることは避けた。一方、報道陣が有力候補ではないかと具体名を挙げて尋ねた3人について「それぞれ有望な方々」とコメントし、「政策を競い合う中において、素晴らしい方が決まっていくのだろう」と語った。 有力とみられているのは、この3人だ。
(1)岸田文雄政調会長
当選9回(衆院広島1区)。自民党の政務調査会長を務める。 池田勇人氏が創立し、大平正芳氏、鈴木善幸氏、宮澤喜一氏、河野洋平氏、谷垣禎一氏という6人の自民党総裁を輩出してきた名門派閥、宏池会の会長。 以前から安倍氏に従う姿勢を見せ、「安倍氏から政権を禅譲されることを狙っているのでは」と目されていた。
(2)石破茂元幹事長
当選11回(衆院鳥取1区)。防衛庁長官(小泉内閣)、防衛大臣(福田内閣)、政調会長や幹事長などの要職を歴任してきた。 2012年、2018年の自民党総裁選挙に立候補し、いずれも安倍氏に敗れた。 「反主流派」として、自らの派閥所属議員ととともに党内で「冷や飯」を食わされてきた。
(3)菅義偉官房長官
当選8回(衆院神奈川2区)。2012年12月の第二次安倍政権発足に伴い任命されて以降、7年8ヶ月の間、官房長官を務めてきた。 自民党の二階俊博幹事長は28日、TBSの番組で「「(首相に)指名されれば十分任に堪え得る人材だ。有力候補の一人だ」と評価したと時事通信が報じている。
次は誰が?「私が申し上げることではない」
安倍首相は自民党総裁を今後どのように選出するのかについては、「執行部等にお任せしてるので、私が申し上げることではない」と説明。 また、誰が次の自民党総裁に就くと考えているのかについても、「私が申し上げることではないだろう」とした。 その上で次の政権に対して、「なんと言っても、現状のコロナ対策に全力を尽くされると思います」とし、以下のように語った。 「ウィズコロナ、ポストコロナの時代に向けて我々はビジョンを示しているわけでありますが、そうしたものを共有していただきながら、成果を出していただきたい」 「新しい日常を作り出す、その中でそれぞれの方々が未来を見据えて進んでいくことができる日本を作っていっていただきたいと思っています」
なお、産経新聞によると安倍氏は28日、閣議終了後に麻生太郎副首相兼財務相と35分にわたり会談した。 麻生氏はその後、報道陣の呼びかけに答えないまま官邸を出たという。 第一次安倍政権と同様に自らの政権が短命に終わった麻生氏が、返り咲きを狙っているのではという臆測も、政界には流れている。