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「濃密な7分間を過ごした」磐城ナインを鼓舞した木村前監督の試合前ノック/2020甲子園交流試合リポートVol.12

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「Play Hard」を体現

 試合後取材。主催者側の配慮で、木村前監督は、本来は指名選手の場所で取材に応じた。 「粘り強く、我慢強く、選手たちは最後までよく頑張った」とゲームを振り返った。そして、自身のノックについてはこう語っている。 「人生の中で特別な、濃密な7分間を過ごしたのは初めて。時が止まっているような感じで、子どもたちの動きを一つひとつ見て、最善の準備ができるようにやらせていただきました。(甲子園特有の)浜風があるので、もう少し、外野を打ちたかったですが、その中で最善の準備をさせていただいた。まさか、こんな形で……。大会関係者、学校関係者には感謝の気持ちでいっぱいです」  センバツ出場、センバツ中止、異動、夏の地方大会中止、交流試合開催決定、独自大会……。センバツ選考委員会があった1月24日以降の激動の日々を問われると「昨夏は県大会で初戦敗退した。(それからは)いろいろなことがあり過ぎて……」と涙した。大変な状況下でも、学んだことがある。 「(困難を)また一つ乗り越えた先には、明るい光が見えてくるんだ、と。異動の前、最後のノックをした日に、私の座右の銘である『忍耐』という言葉の話をしましたが、子どもたちは耐え忍んでくれた。『Play Hard』を体現してくれて、感慨深い。野球の神様っているんだなと、この歳(8月8日で50歳)になって感じました。私は幸せです」  木村前監督の右手の親指と中指には、テーピングが巻かれていた。ノックは指導者と選手による「会話」である。その教えを改めて認識する機会となる、特別な7分間だった。 文=岡本朋祐 写真=高原由佳

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