和田彩花が選ぶ、2021年注目の展覧会はこれ!
敬愛するアーティスト集団Chim↑Pomが森美術館で個展を開催
ついにスタートした2021年。今年も楽しい展覧会が目白押しです! 今年開催が予定されている展覧会のなかから、西洋美術から日本美術、現代美術まで、和田さんが気になる展覧会について伺いました。 【全ての写真】本文で紹介した2021年注目の展覧会の画像(全7枚) 2021年に開催される展覧会で、一番期待しているのは、森美術館で秋に開催される『Chim↑Pom展(仮題)』(10月21日~2022年1月30日)です。 この連載で以前にもお話ししましたが、Chim↑Pomとの最初の出会いは大学の授業です。津波によって周辺が破壊されてしまった海辺で、若い人たち10人が円陣を組んで気合を入れる《気合い100連発》という2011年5月に作られた映像作品を見たんです。その後、別の先生からワタリウム美術館で開催されている展覧会、『Don't Follow the Wind Non- Visitor Center』を見に行ってこいという課題が出て、改めてChim↑Pomの作品を見て、そこから大好きになりました。その展覧会は、2021年の現在も開催中の展覧会、『Don't Follow the Wind』の東京出張版でした。展覧会の会場は福島県の東京電力福島第一原子力発電所帰還困難区域内で、だれも見に行くことができない展覧会なんです。その一部を東京で見られるようにする、というものでした。 Chim↑Pomのみなさんは、作品を制作するために現地に入って現地に赴いて、実際はどのようなことになっているのかを自分で見て、調べた上で作品にしています。それまで、私はテレビや新聞の報道が情報のすべてだと考えていたところがあったので、作品内容にも非常に驚きましたし、その姿勢がすばらしいと感じ、以後尊敬しつづけています。いろいろなところで、Chim↑Pomが素晴らしいというお話をしていたのですが、そのおかげか、先日、メンバーのエリイさんとお仕事でご一緒する機会に恵まれました。もう、その日はずっとドキドキしっぱなしでした。私はエリイさんの前では、単なる一ファンでしかなくなってしまうんです。 ファンなので、展覧会の開催も楽しみであるのと同時に、他の人のChim↑Pomに対する反応もとても気になっています。Chim↑Pomはこれまでギャラリーや廃ビルや、野外など様々なところで展示を行っていますが、森美術館のような規模の大きい美術館での大規模個展は初めて。森美術館で展覧会が開催されることで、雑誌などのメディアで紹介されたり、街にポスターが掲示されたりして、いままでChim↑Pomのことを知らなかった人もその存在を知ることになる。そのとき、その人達はChim↑Pomに対してどんなことを思うのだろう、どんな感情を持つのだろう? って考えてしまうんです。Chim↑Pomを知り、作品を見た方たちの多くが好きになってくれるといいのなあって強く思います。 同じく森美術館で開催される『アナザーエナジー展:挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人』(4月22日~9月26日)も楽しみです。女性ばかり、現在も現役で活躍中の71歳から105歳までのアーティストの作品を展示するという企画です。2021年の森美術館は気になる企画が多いですね。