今最も多忙な“スター・ウォーズ芸人”麒麟・川島が『ルーカス・ウォーズ』を語る!
すべての人に刺さる、毎日をさらに頑張れる本『ルーカス・ウォーズ』
──『ルーカス・ウォーズ』を読まれた率直なご感想は? フランス版コミックということもありますが、ルーカスの壮大なドキュメントが、アメコミのようにテンポよく脳に向かって駆け抜けてくる感覚がしました。ルーカスがここまでの苦労人だったことも、この本を読むまで知りませんでした。 ──この本を読むと、ルーカスは何度も「スター・ウォーズ」の製作を断念しなければならない絶体絶命のピンチに追い込まれています。同じような経験をされたことはありますか? コロナ禍のとき、劇場もテレビなどの収録も何もかもなくなってしまう時期がありました。そしてついには外に出ることもできなくなってしまった。それが芸人としての最大のピンチでした。 ──そのピンチはどうやって乗り越えたのですか? 毎日本を執筆したり、インスタで笑いを提供したりと、まずは自分を笑わせることを続けていたら、仕事をたくさんいただけるようになりました。
──「スター・ウォーズ」ファンの間で都市伝説的に語られる「スター・ウォーズ」誕生秘話ですが、ご存じだったエピソードはありますか。 僕はハン・ソロが大好きなんですが、演じるハリソン・フォードが第2作「エピソード5/帝国の逆襲」のとき、ソロが死んでしまったほうが面白くなるのではと考え、ルーカスに相談していたというエピソードを聞いたことがあります。当時、一番好きなキャラクターであり、スピン・オフの映画が作られるほどの人気ぶりだっただけに、そのエピソードはとても意外でした。その折衷案として、“カーボン冷凍”というものが生まれたのかと今考えると、その話も納得がいきました。 といっても、この本は第1作が誕生し、大ヒットするまでが描かれていて、最後に第2作「エピソード5/帝国の逆襲」の製作が決定、その条件をスタジオに突き付けているところで終わっています。だから、僕が知っているこのエピソードは描かれていないんですけどね。 ──ルーカスや「スター・ウォーズ」に対する想いは、この本を読む前と後で変わりましたか? さまざまな奇跡によって地球に降りてきたのが「スター・ウォーズ」だったことに、改めて感謝することになりました。と同時に、またシリーズを最初から噛みしめてみたくもなりました。 現在、続篇を執筆中とのことですが、ルーカスの青年期、「スター・ウォーズ」以外の作品を製作する際、予算がない中で映像をどう工夫していったかについても、もっと読み込みたくなりました。 ──最後に、この本を個人的にお勧めしたい方がいましたら教えてください。 映画業界、あるいはさまざまな作品を作っている人だけでなく、すべての人に刺さる本だと思います。また若い人だけでなく、日常が落ち着いてきた僕ら世代の方にも読んでほしい。今の自分の姿を、若いころの自分が見ているような感覚にもなるので、毎日をさらに頑張れると思います。 制作=キネマ旬報社
『ルーカス・ウォーズ』
【著者名】ロラン・オプマン 作 ルノー・ロッシュ 画 原正人 翻訳 河原一久 監修 【ISBNコード】978-4-87376-491-7 【判型・頁数】A4判/208頁/書籍 【刊行年月】2024年5月