広島市、サカスタ建設の業者公募開始 楽しめる「街なかスタジアム」の設計・施工
広島市は22日、中央公園広場(中区)に建設するサッカースタジアムの設計と施工を担う事業者の公募を始めた。「市域のみならず県内外から広く集客する」と募集要項に目標を明記。審査基準として、臨場感や一体感を高めるスタジアム本体の形状、周辺との調和など20の項目を設けた。施設内容の提案を見極め、来年3月に優先交渉権者を決める。 【地図】サカスタ建設予定地の中央公園広場 都心に建つ「街なかスタジアム」の利点を生かし、年間を通じて県内外から人を呼び込める施設とする。審査基準にはこのほか、試合のない日のにぎわい創出、市民・県民の愛着を生む施設などの項目を盛り込んだ。 事業費は、市が設定した257億400万円が上限。スタジアム本体の建設費と、東西の広場エリアの基盤整備、幹線道路をまたいでスタジアムと周辺の回遊性を増すペデストリアンデッキ(歩行者専用橋)設置の費用を含んでいる。 20の審査基準は、建築などの専門家7人でつくる審議会に諮問し、今月21日に答申を受けた。来年3月、審議会が公募に応じた事業者の提案を採点し、優先交渉権者を選ぶ。 2024年開業を目指すスタジアムは約3万人を収容。観客席は屋根付きで、ビジネスラウンジなど多様な形態を設ける予定。市スタジアム建設部の池田智彦部長は「事業者選定は、スタジアムの具体像を描く上で重要なステップ。県民と市民が、365日いつでも楽しめる提案をしてもらう」と話している。
中国新聞社