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コロナ禍「新しい支援のかたちは光になる」 広がる生活困窮、フードバンク存在感 子ども食堂と連携 鹿児島県内

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南日本新聞

 新型コロナウイルス感染拡大の影響が広がる中、企業などから寄付された食品を、生活に困っている人たちに提供する「フードバンク」が、鹿児島県内で存在感を増している。こども食堂などと連携し、ひとり親世帯や高齢者へ直接食品を届ける活動を展開。緊急時のセーフティーネット(安全網)として期待が高まる。  6月中旬の日曜、霧島市隼人の「こども食堂たらの芽会」に車が次々と横付けされた。代表の榊一信さん(67)が窓越しに食品を入れた袋を手渡すと、女性が「ありがとう」と笑顔で受け取った。  同会は3月から原則毎週末、ドライブスルー方式で配布する。内容は、榊さんがメンバーでもあるNPO法人「フードバンクお助けマン霧島本部」からの米や漬物、レトルト食品、農家などが寄贈した野菜、卵など。延べ約770世帯2600人以上に届けた。  新型コロナで食堂が開けないための「苦肉の策」は、回を重ねるごとに利用者が増えている。母子世帯の支援に力を入れ、LINE(ライン)で配布日を知らせる。

 同市のパート女性(43)は70代の母親、高校生の子どもと暮らす。「母の仕事がなくなり、生活は厳しい。食費が重くなっているだけに支援は心強い」と話す。 ■困っている人の掘り起こしが課題  フードバンクは、余った食材や販売できない食品の寄付を受け、無償で必要な人や施設へ提供する活動。当初は余った食品を処分する「食品ロス」の解消が主な狙いで、福祉施設やこども食堂などに提供してきた。  コロナ禍を受けた今は、個々の世帯を直接支援する「フードパントリー」という動きが広がる。パントリーとは、英語で「貯蔵庫」を意味する。  全国組織に加盟する団体は、申請中を含み県内に五つ。南さつま市の「フードバンクてしおて」は、5月末から弁当をひとり親世帯や高齢者などへ届ける。予約制で弁当は有料(200円)だが、一緒に牛乳などの食材も配布する。  代表の崎山尚子さん(57)は手応えを感じる一方で、「地域の中では困っていることを口に出せない人は多い」と感じている。本当に支援が必要な人を、どう掘り起こすかが課題だ。

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