ロックバンドがメジャーになるための苦闘、X JAPAN、GLAYのデビュー・アルバムを振り返る
ロック・バンドがメジャーになるための苦闘期間
静かな伝説 / 竹内まりや 流れているのはこの番組の後テーマ、竹内まりやさんの「静かな伝説」です。 ヴィジュアル系というジャンルは当時はありませんでした。BUCK-TICKがデビューしたときに髪立て系という呼ばれ方をしていて、格好だけで語られていたんですね。それをヴィジュアル系という1つの音楽のジャンルとして確立したのが、Xでしょう。そういうヘヴィメタルとクラシックの様式性、悲劇性みたいなことを音楽にした。もし、YOSHIKIさんがレーベルをやってなかったとしたらLUNA SEAもGLAYも世に出たかどうかと考えると、彼らの功績をあらためておもわざるをえませんね。 新しい才能が世の中に出るまでに必要なものというのが2つあるんですね。1つは場所、もう1つは人ですね。YOSHIKIさんはそれを1人で両方作ったという言い方ができると思うんです。場所というのは、レーベルですね。形にできる場所がなかったら、世の中に出られない。そして表現する仲間がバンドですよ。YOSHIKIさんはその両方で戦ってきた、新しい歴史を作った人と言っていいでしょう。『BLUE BLOOD』から『灰とダイヤモンド』まで5年間ありました。その間にロック・バンドがメジャーになるためにいろいろな礎が作られた。今、X JAPANは新しいメンバーで活動してますが、当時のメンバーが次々と鬼籍に入ってしまいました。YOSHIKIさんがそれを1人で継承している、そんな時代になりました。ロック・バンドがメジャーになるための苦闘期間、そんなことを思い浮かべながらの1週間でした。 <INFORMATION> 田家秀樹 1946年、千葉県船橋市生まれ。中央大法学部政治学科卒。1969年、タウン誌のはしりとなった「新宿プレイマップ」創刊編集者を皮切りに、「セイ!ヤング」などの放送作家、若者雑誌編集長を経て音楽評論家、ノンフィクション作家、放送作家、音楽番組パーソリナリテイとして活躍中。 「J-POP LEGEND CAFE」 月 21:00-22:00 音楽評論家・田家秀樹が日本の音楽の礎となったアーティストにスポットを当て、本人や当時の関係者から深く掘り下げた話を引き出す1時間。 OFFICIAL WEBSITE : OFFICIAL Twitter :@fmcocolo765 OFFICIAL Facebook : @FMCOCOLO radikoなら、パソコン・スマートフォンでFM COCOLOが無料でクリアに聴けます! →
Rolling Stone Japan 編集部