年収1000万円以上の「給与所得者」は日本に5.5%だけ。それでも高収入と言い切れない理由とは
ファイナンシャルアドバイザーである筆者は、お金の問題や資産運用の相談を受ける際には必ず年収について確認しています。 ◆【一覧表】日本に年収1000万円以上は5.5%!貯蓄はみんないくらあるの? 400万~600万円の方が多く、実際に国税庁が発表した「令和5年 民間給与実態調査」によると、2023年の日本の給与所得者の平均は「460万円」となりました。 中には年収1000万円以上の方もいますが、不思議なことに年収は平均の倍以上あるにも関わらず、貯金や資産額は年収の平均帯のお客様と遜色がないというケースも存在しているのです。 ではなぜ、年収と貯蓄に相関性が見られないのでしょうか。年末に向けて何かと物入りとなるこの季節。お金について考えてみましょう。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
年収1000万円以上はレア?日本の給与所得者の年収割合
国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」より、日本の給与所得者の割合を見ていきましょう。 ●年収1000万円以上の割合を男女別に整理 ・全体:5.5% ・男性:8.6% ・女性:1.4% 国税庁の資料によると、2023年の1年を通じて勤務した給与所得者のうち、年収1000万を超えた人は全体で5.5%のみであるとわかります。 男性では8.8%、女性に限定すると1.4%であり、ハードルが高いことがうかがえますね。 次章では、世帯年収1000万円以上の割合についても見ていきます。
「世帯年収」では1000万円以上の割合がどれほど増えるのか
個人で「年収1000万円」は高い壁であることがわかりますが、世帯年収に広げるとどれほど割合が増えるのでしょうか。 厚生労働省の「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、世帯年収1000万円以上の割合は11.6%となりました。 近年では共働き世帯が増加傾向にあり、専業主婦世帯を上回っています。夫婦の収入を合算すれば、「年収1000万円以上」となる世帯も11.6%いるようです。 増えたとはいえ、やはり少数派である「世帯年収1000万円以上」という世帯。 では、彼らの貯蓄額はどれほどなのでしょうか。