舞台『かげきしょうじょ!!』第2章のゲネプロ&囲み会見レポートが到着 志田音々「みんなキラキラとしています」
舞台『かげきしょうじょ!!』第2章が、2024年12月12日に東京・三越劇場で開幕。初日公演を前にゲネプロおよび囲み会見が実施され、志田音々、小越春花(NGT48)、新谷姫加、髙橋果鈴、青山なぎさ、三田美吹、逢田梨香子のキャスト7名が登壇した。 【全ての写真】舞台『かげきしょうじょ!!』第2章のゲネプロより 原作は、斉木久美子が白泉社「MELODY」で連載中、2021年にはTVアニメ化も果たした青春スポ根ミュージカル漫画。女性のみで構成される“紅華歌劇団”の人材育成を目的とした紅華歌劇音楽学校を舞台に、“第100期生”である10代の少女たちが未来のスターを目指してひたむきに奮闘・葛藤する姿を描く。 天真爛漫な長身の少女・渡辺さらさ役を、前作に続き志田、もうひとりの主人公で“元”国民的アイドル・奈良田愛役を、第2章から新たに小越が演じる。また、紅華歌劇団家系のサラブレッド・星野薫役の新谷、姉妹揃って入学した双子の姉・沢田千夏役の髙橋、愛の指導を担当する“第99期生”の先輩・野島聖役の青山は続投。さらさの指導を担当する先輩・中山リサ役は新たに三田が演じ、舞台版初登場となる小園桃役をTVアニメ版と同じく逢田が演じる。脚本・演出は、第2章から新たに村井雄が手がける。 2023年の初演では、紅華歌劇音楽学校に合格したさらさたち100期生が、慣れないレッスンや寮生活に苦労しながらも夢のために前進していく姿が描かれた。第2章では、念願の演技実技として『ロミオとジュリエット』に挑む姿や、それぞれが夢や過去を見つめ直す夏休みでの時間が描かれていく。 志田は会見で「みんなが原作のキラキラとした世界を引き継いで、キラキラとしています」と語ったように、第2章でも彼女たちの笑顔はキラキラと眩しい。今回、100期生は演技実技でチームを組んだ4人のみの登場となるが、オープニングから4人の息の揃った演技で、100期生として団結した友情と絆を感じさせる。意外なキャラクター同士のコントのようなコミカルな掛け合いや、客席を巻き込む演出など、随所に舞台ならではの仕掛けが散りばめられ、彼女たちが夢見る舞台の世界の面白さもダイレクトに伝わってくる。 それぞれの苦悩や葛藤にスポットを当てドラマ性を掘り下げながらも、作品が持つ明るさは健在。紅華歌劇団OG講師・大木芳子役を演じる元宝塚歌劇団専科の男役スター・初風緑が本場仕込みのミュージカルで客席を盛り上げたり、渡辺健役の中川晴樹(ヨーロッパ企画)が小越にアドリブを仕掛けて笑いを取ったりと、シリアスに寄りすぎない工夫が見て取れた。 志田にとってさらさ役は、初演で「ナチュラルボーンさらさ」と評されたほどのハマり役。今回志田は、天真爛漫なだけでない、壁にぶつかり苦しむさらさを好演。繊細な表現によって、一見すると明るくて悩みがないように見えてしまうさらさに、等身大の少女としての深みを与えていた。 2.5次元舞台初出演となる小越は、初めての友だちができて少しずつ変わり始めた愛の微笑ましい葛藤や、人付き合いをしてこなかったことに由来する周りとのズレを、コミカルさも交えながら表現。2024年12月末にNGT48を卒業するが、今後は役者として活動していくという彼女の未来が楽しみになる愛役に仕上がっていた。 夏休みのエピソードが入るので、100期生が揃うシーンはどうしても少なめ。しかし、前作にも出演した薫役の新谷や千夏役の髙橋が、高い技量と安定感で、しっかりと100期生の存在感を示していたのも印象的だ。 さらさの過去のエピソードとともに、本作のもうひとつの軸を担うのは、愛の教育係を務める聖だ。後輩に厳しい言葉を投げかける彼女の真意を、青山がひりつくような芝居で演じきり、聖の隠された内面にスポットを当てる。 また逢田が演じる桃は、聖のエピソードを語るうえで欠かせない国民的アイドルグループJPX48のセンター。会見では可愛いアイドル衣装での登場に、キャスト陣からも「可愛い!」と絶賛されていた。逢田が見どころとして挙げていた劇中のライブシーンでは、「ごめんねLOVE」を披露。本番でもこのシーンはおおいに盛り上がることだろう。 さらさの幼馴染である白川暁也(結城伽寿也)や白川煌三郎(河合龍之介)、丁嵐幸恵役(ザンヨウコ)といったといった紅華の外の人々も関わり、成長のひと夏を過ごした紅華乙女たち。壁にぶつかる苦しいシーンがありながらも、最後は夢に向かって一本道をまっすぐ突き進んでいく少女たちの姿に温かさと眩しさを覚える約95分となった。 舞台『かげきしょうじょ!!』第2章は、2024年12月18日(水) まで同所で上演される。