メタバース幻滅期は抜けた!リアルとデジタルがつながる時代は、もう来ている #Metaverse Japan Summit 2024
一般社団法人Metaverse Japanが主催する毎年恒例のカンファレンス「Metaverse Japan Summit 2024」が、9月25日に開催されました。 メタバース幻滅期は抜けた!リアルとデジタルがつながる時代は、もう来ている #Metaverse Japan Summit 2024 今回は「新メタバース宣言」をテーマに、業界を牽引する専門家による多彩なセッションが行なわれました。そのなかから、今後の暮らしや仕事の未来を予測するセッションの内容をご紹介します。
「幻滅期」を抜け、戻りつつあるメタバース
「AIがもたらすメタバースの未来」と題したセッションには、慶應義塾大学教授の宮田裕章さんと、カーネギーメロン大学教授の金出武雄さんが登壇。 2021年後半からブームが始まったメタバースは、ここ1~2年は「幻滅期」ともいわれていましたが、宮田さんは「メタバースは今、幻滅期を抜けたところにいる」と話します。 幻滅期のまま忘れ去られていく技術もありますが、メタバースはまた戻りつつあります。バーチャルワールドの中で、人間がいろいろな活動をすることは消えることはないし、今後はウエイトが上がってくることは間違いないと思います。(宮田さん) そして、メタバースが改めて広がっていくために重要な技術が生成AIだといいます。 これまで、メタバース空間をつくる技術を持つ人は限られており、制作に工数や費用も必要でした。生成AIによってそのハードルが下がり、多くの人たちに開かれるようになってきたといいます。 金出さんはロボット研究に長年携わってきた視点から、AIを活用したメタバースのあり方を次のように話しました。 メタバースのバースは、世界という意味です。私たちの住んでいるフィジカルな世界にメタバースの世界をどこまで近づけるかは、ひとつの方向でしょう。 一方で、フィジカルに近づけるのではなく現実を超えたアーティフィシャルな世界をつくる方向もあります。そのほうが面白いし、われわれの世界も広くなります。 メタバースをつくるときには、この両方の方向を考えていく必要があり、それを可能にする道具を私たちに与えてくれているのがAIだと思っています。(金出さん) さらに、宮田さんは、進化を続ける技術との向き合い方について次のように話しました。 時代の変化のなかで何がブレイクスルーになるかを予測するのは難しいですが、どういう社会を実現したいのか、未来に向けて何をすべきなのかは変わることにない部分だと思います。 技術動向を追うことも必要ですが、それ以上に大切なのは、自分たちは何をすべきなのか、何をしたいのかを考え、そこに対してぶれずにいることだと思います。(宮田さん)