フジテレビの〝火9〟枠が復活! 正義のため、未解決事件を証拠捏造で〝こじ開ける〟反町隆史&杉野遥亮の「オクラ」
【大人のTVプレビュー】 フジテレビの火9ドラマ「オクラ~迷宮入り事件捜査~」は今夜(10日)が第10話。実はこの10月から、9年ぶりにフジ制作による〝火9〟が復活した。その第1弾が本作。 【写真】フジテレビ系ドラマ「オクラ~迷宮入り事件捜査~」(火曜後9・0)に出演することが決まったRain Treeのメンバー、綾瀬ことり 火9の知名度は月9の半分もないだろうが、中身はスゴイ。「踊る大捜査線」「救命病棟24時」「古畑任三郎(第3シリーズ)」「海猿」「絶対零度」「リーガル・ハイ」「ナースのお仕事」…と、すべて火9。ずいぶん楽しませてもらった。中谷美紀ふんする小説家が助手の水川あさみに代筆させる「ゴーストライター」(2015年)も面白く見たが、その後の9年間の空白は長かった。まずは復活を喜びたい。 「オクラ」は武藤将吾による完全オリジナル脚本。<反町隆史&杉野遥亮のW主演による人情深い昭和刑事とクールな令和刑事のバディが、〝お蔵入り〟寸前の未解決事件に挑むヒューマンミステリーエンターテインメント>だが、そんな宣伝臭を武藤は早々に拭い去り、あるいは、かなぐり捨て、見事なストーリーを構築して見せている。とにかくめっぽう、面白い。 警視庁捜査1課特命捜査情報管理室、通称オクラは、反町と杉野に加え、元ヤン女性刑事(白石麻衣)、ギャンブル狂の室長(橋本じゅん)、元公安の主婦刑事(青木さやか)、お調子者のハッカー(前田旺志郎)、居眠りばかりしているベテラン刑事(宇梶剛士)という面々。1課のエースには中村俊介。 反町がほえる。<罪を逃れた怪物、許しがたい真犯人を捕まえ、法の下にひきずり出す。それが俺の正義>。その手段として、証拠を捏造(ねつぞう)する。反町に協力する元妻で科捜研の観月ありさが第三者から「違法捜査?」と問われ、こうつぶやく。 「バレたらクビじゃ済まない。あの人の正義なの。お蔵入りの未解決事件っていうのは、何かしらの理由があって解決できずに蓋をしてしまった事件のこと。だから〝無理やりこじ開ける〟しかない。それこそパンドラの箱を開けるように。最後に、希望が残ってればいいんだけど」 (新橋のネクタイ巻き)