ロボットスーツでリハビリを ファーマシー中山がケアセンター 栃木市
調剤薬局経営のファーマシー中山(栃木市新井町、矢部貴之(やべたかゆき)社長)は10日、本社の隣接地に「とちぎロボケアセンター」を開業する。身体機能の改善をサポートする装着型ロボットスーツ「HAL(ハル)」を活用し、脳卒中や脊髄損傷などの後遺症に悩む人向けのリハビリプログラムを提供する。将来的には介護予防につなげるメニューも用意する方針。 同センターは、ハルを開発したサイバーダイン(茨城県つくば市)とファーマシー中山がフランチャイズ契約を結んで運営する。サイバーダインは同様のセンターを全国に展開しており、本県での開業は初めて。 ハルは脳から出される微弱な電気信号を検出し、身体の動きを支援する機器。事故や病気により手足などにまひが残った患者に対し、立つ、歩く、座るといった生活動作の改善のために使用する。機器を導入する医療機関も増えているほか、マレーシアでは国立のリハビリセンターでの導入が決まるなど国内外で利用が広がっている。 ファーマシー中山は本県と茨城県内で調剤薬局を展開しており、サイバーダインとも連携を深めてきた。昨年8月には、ハルの装着体験や健康相談ができる「ヘルスラボ」を栃木市内にオープンした。 とちぎロボケアセンターにはスタッフ3人が常駐し、「下肢用」「腰用」「単関節用」の3タイプのハルを用いた1回90分のプログラムを提供する。 1日には開所式を開き、矢部社長は「センター開設で相談からリハビリまでトータルで健康をサポートできる体制を整えた」と説明。周辺の医療機関や介護施設とも連携し、利用者を支援する方針という。 同センターでの利用は全額自費で、初回体験が1万1千円、通常が1万9800円。3回5万6100円のトライアルコースもある。午前9時半~午後5時、定休日は日、月曜、祝日など。