冬ツーリングでの走行では手がいのち!手の防寒対策
冬ツーリングは想像以上に凍える!
バイクはクルマと違いからだ全体が外気にさらされているため、寒い季節のツーリングは想像以上に体温を奪われてしまいます。また、速度が増すごとに体感温度も低くなっていくため、高速のツーリングでは防寒対策を怠ってしまうと運転操作ミスが原因となる事故を誘発しかねません。 【画像】手を温める防寒対策とは?(3枚) 走行中のライダーが感じる体感温度は計算式によってある程度は予測ができます。気温、湿度、風速をミスナール式と呼ばれる計算方式に当てはめます。例えば、気温5℃で湿度が30%の状況下、時速60キロで走行した場合の体感温度は約-8.9℃となり、時速80キロでは約-9.7℃、時速100キロでは約-10.3℃と凍えるような寒さの体感温度を感じることになります。特に「首」がつく部位の「手首」「足首」「首」を冷してしまうと、冷やされた血液が体を循環してしまうため、体全体が冷えてしまう原因となります。 そこで多くのライダーが防寒対策として、ウィンタージャケットやオーバーパンツ、アンクルウォーマーなどを使用して、冬ツーリングの寒さを克服しようと考えています。しかし、手や指先の防寒に関しては少しシビアに考えなければいけません。手はハンドルを握るだけでなく、ブレーキやウインカー、アクセルなど、細かな操作を必要とします。 そのため、寒さを防ぐためといった理由で厚すぎるグローブや硬く柔軟性の低いグローブを使用してしまうと、操作がしづらいといった問題が発生してしまいます。では一体どのような防寒対策がベストなのでしょうか。
手の防寒対策におすすめのアイテムとは?
近所に出かけるなどのちょっとした走行であればグローブにそこまでこだわる必要もないのかもしれませんが、ツーリングともなると防寒と同時にスタイルも重視したくなるのは仕方ありません。多くのライダーはバイクに乗る以上は“ダサい”ライダーには思われたくはないのが本音ではないでしょうか。 そこで、定番となるのがグリップヒーターです。グローブを選ぶことなくバイクのハンドルグリップに装着するヒーターで、電熱によって握った部分を温めてくれます。グリップヒーターには、グリップごと交換するタイプと既存のグリップの上から巻き付けるタイプがありますが、どちらもバイクの電源を使用するため走行している限りは、温まり続けます。 しかし、気温が極端に低い条件下ではグリップから手を離したと同時に手が一気に冷えはじめたり、グリップに触れていない手の甲がそもそも暖かくないといったデメリットも抱えています。そのような時は、ハンドル自体を覆ってしまう「ハンドルカバー」の使用がおすすめです。 一昔前は年配のライダーや配達用のバイクに装着していることが多く、正直カッコイイデザインとは言えませんでした。しかし、近年はバイクやファッションのデザインを損ねることがないハンドルカバーも登場しており、装着しているライダーも増えはじめているようです。ハンドルに被せることで直接手や指に風が当たるのを防いでくれるだけでなく、普段から愛用しているグローブを使用することも可能です。 また、グリップヒーターのような面倒な配線も必要とせず、使用しないときは簡単に取り外せるといったメリットも備えています。その他にも、樹脂製でエアロタイプのナックルガードといったバイクのデザインの一部に見えるようなアイテムも販売されています。 それでもハンドルカバーに抵抗があるというライダーは、自分に合ったグローブを見つけ出す他はありません。ゴアテック素材を使用したグローブであれば防水効果に優れており、全天候使用可能なグローブとなっています。生地内にある空気の層が保温性を高め、透湿性がよいため蒸れによる指先の冷えも心配ありません。 グリップヒーター同様に電熱ヒーターを使用したグローブも登場しています。指先までヒーターが入っているタイプや充電タイプなど、価格に応じて性能にも違いが出てくるようです。 ※ ※ ※ どのグローブにも共通して言えることは「風を通さない」「袖を覆うことができる」「インナーボアがある」といった基準を満たしていることがポイントとなります。もちろんデザインがカッコイイグローブであることも重要なポイントであることに違いはありません。どんなに熟練のライダーであっても冬のツーリングの防寒対策には余念がなく、指先の寒さに慣れることはないようです。バイクはちょっとのハンドル操作ミスが命取りになりかねないので、我慢をするのではなくしっかりとした防寒対策をすることが本当のカッコいいライダーと言えるのではないでしょうか。
Peacock Blue K.K.