「盗撮されているんじゃないか…とトイレで不安に」車椅子生活で実感 “男女共同の多目的トイレ”に警鐘「性犯罪の温床にも」
性犯罪の温床という一面も
「サニタリーボックスの中身を持ち帰るという性癖の人もいるので、男女共用のトイレのサニタリーボックスに使用済みの生理用ナプキンを捨てることをためらう女性もいますが、女性専用なら安心できます」。 男性の入室を制限することで、そういった不安や、盗撮の可能性を減らすこともでき、侵入した場合は、通報や注意喚起を行えるのは大きな利点です。 「共用の多目的トイレに女性や子どもを連れ込み、加害する事件や盗撮事件は多発しており、犯罪の温床になる現実があります。女性専用にすることで、車椅子の女性や子どもを狙う性加害の阻止にもつながると思うのです」とみずさん。 ことあるごとに“女性用トイレの中に女性用の多目的トイレ、男性用トイレの中に男性用多目的トイレの設置を”とSNSで発信するなか、必ず出てくるのは「異性介護の人の場合、男女別にすると困る」という意見です。 冒頭の投稿に対しても、「異性介助もあるから」というコメントが寄せられました。みずさんは、「異性介助についても喫緊に取り組むべき問題です。同性介助が徹底され、同性で専用のトイレに行く方が圧倒的に良いはずです。それなのに、人手が足りないから、やむを得ず異性介助となるケースも。人手不足は、別の原因があり、その問題解消をすべきです。けれども、結局、日本では弱い立場の人に我慢させている。そうやって成り立っているものが多いのではないでしょうか」と問いかけます。 本来であれば同性介助が介護の基本といわれています。厚生労働省とこども家庭庁による「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容」では、「本人の意思に反する異性介助がなされないよう、サービス管理責任者等がサービス提供に関する本人の意向を把握するとともに、本人の意向を踏まえたサービス提供体制の確保に努めるべき旨を障害福祉サービス事業等の指定基準の解釈通知に明記」と記されています。 ただ、「夫が妻、妻が夫を、娘が父をというケースも多い」と家族間での介護であれば同性介護が難しい声も指摘され、その状況に対しては男女共有にするのではなく「男女別に加えて、だれでもトイレがあれば」と「何かを削って埋めるのではなく、増やすの!」という声もありました。