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520光年先の若い星を取り囲む渦巻くガスの円盤を観測 アルマ望遠鏡

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■惑星形成の現場は従来の予想以上に複雑な環境だった可能性

Jane Huang氏(ハーバード・スミソニアン天体物理学センター)らの研究グループは、チリの電波望遠鏡群「アルマ望遠鏡」を使った観測によって、地球からおよそ520光年先にある「おおかみ座RU星」を渦巻くように取り囲むガスの円盤が見つかったとする研究成果を明らかにしました。 惑星は若い星を取り囲むガスや塵でできた原始惑星系円盤で形成されると考えられています。アルマ望遠鏡はこれまでにも高い解像度を活かして幾つもの原始惑星系円盤を観測しており、おおかみ座RU星でもリング状の模様をともなう塵の円盤が星からおよそ60天文単位(※)まで広がっている様子が捉えられています。 ※…1天文単位=約1億5000万km。太陽から地球までの平均距離に由来する おおかみ座RU星で見つかった塵の円盤の外側に一酸化炭素分子のガスが広がっていることに気づいたというHuang氏らは、アルマ望遠鏡を使ってガスの分布を観測したところ、塵の円盤よりもずっと大きく、星からおよそ1000天文単位まで広がっているガスの円盤を捉えることに成功しました。すでに知られている塵の円盤は整ったリング構造を持っているのに対し、今回観測されたガスの円盤は渦巻腕を持っていることが判明したといいます。

研究グループによると、惑星が形成される現場は従来の予想以上に複雑な環境かもしれず、ガスの渦巻き模様は惑星の形成に関するこれまでの理解が単純化されすぎていた可能性を示唆しているといいます。Huang氏は「私たちは惑星形成環境の多様性や複雑さを捉えきれていなかったのでしょう。他の原始惑星系円盤でもガスの構造が見落とされてきたのかもしれません」と語ります。 ガスに渦巻き模様が生じる理由について研究グループでは、ガスの円盤そのものの質量が大きいために自らの重力で崩れつつある可能性や、おおかみ座RU星に近づいた別の星の重力によって円盤が波立った可能性、円盤を取り囲む星間物質が渦巻腕に沿って流れ込んでいる可能性を指摘しています。 研究に参加したSean Andrews氏(ハーバード・スミソニアン天体物理学センター)は、どの説も観測結果を完全に説明できるものではないと言及しており、今回おおかみ座RU星で発見されたような円盤が別の星でも観測されれば謎を解く手がかりが得られるだろうとコメントしています。

松村武宏

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