特定扶養控除、自民・公明が130万円提示 国民民主は150万円
2025年度の税制改正を巡る自民、公明、国民民主3党の税制調査会幹部の会合が11日、国会内であった。大学生らを扶養する親の税負担を軽くする「特定扶養控除」について、自公側は対象となる学生の年収要件を130万円相当までに引き上げる案を提示した。一方、国民民主は配偶者の年収150万円までは納税者が控除を満額(38万円)受けられる「配偶者特別控除」と同等の150万円までの引き上げを求めた。 【表でわかる】103、106、130万円…それぞれの「壁」でこう変わる 自公は特定扶養控除の年収要件の引き上げについて、源泉徴収をする事業者の準備期間などを考慮し、26年から実施すべきだとした。これについて国民民主は遅いとの認識を示した。 特定扶養控除は学生など19~22歳の子を持つ親などが対象。アルバイトで働く学生の年収が103万円以下の場合、親は所得税63万円、住民税45万円の控除が受けられる。学生の年収が103万円を超えると扶養対象外となり、親の税負担が増えて世帯としての年収が減ることから、働き控えの一因となってきた。このため、3党間で対象となる学生の年収要件を緩和することで合意し、具体的な引き上げ幅を検討してきた。 パートで働く配偶者を扶養する納税者の場合、配偶者の年収が103万円を超えると配偶者控除(38万円)から外れる。ただ、配偶者の年収150万円までは控除額が同じ38万円の「配偶者特別控除」があり、世帯の手取りが減ることはない。【杉山雄飛、小田中大、野間口陽、遠藤修平】