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いまさら聞けない不動産投資の基本(7)減価償却費とは

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ファイナンシャルフィールド

これまで、不動産投資の歴史やメリット・デメリット、物件選定のポイントなどについてお伝えしてきました。前回は事業収支の考え方について触れましたが、今回は投資の中でも不動産投資のならではの特殊な経理処理である「減価償却費」についてお伝えします。 減価償却というと、普段の生活ではあまりなじみがないと思いますが、その仕組みや経理処理についての理解は不動産投資においての必須の知識です。

減価償却とは

不動産投資だけではなく、事業を行っている場合には複数年使い続ける設備などを購入することがあります。その中でも高額な設備投資に関しては、購入した年に一括して経費で処理してしまうと会計上さまざまな問題があります。 利益が出ている場合に経費を大きく計上すると本来の事業で得た収益、所得を一時的に小さくできてしまい、納める税金が少なくて済むことになってしまいます。 逆に導入した設備を使ってこれから利益を上げようとする会社などにとっては、購入した事業年度に設備などの取得費を一括計上すると、大きな赤字が発生し、その後の事業継続に必要な資金調達や顧客との取引などに支障が出る恐れもあります。 事業に関わる費用と収益の関係を現実に近いものにするためのルールとして、減価償却という仕組みがあると考えられます。 不動産投資では法人・個人を問わず、不動産のうち「建物」あるいは「建物に付属する設備」について税務上、減価償却する必要があります(設備については金額などにより短期、あるいは一括で償却できるものもあります)。 減価償却は不動産のうち、建物部分についてのみ計上します。土地は「時間の経過による価値の下落」はないと考えられるためです。 建物は経年によって残存価値が小さくなっていくと考えられます。毎年、その価値の目減り分を「減価償却費」という経費として一定のルールに基づいて計上していくことになります。

減価償却期間(耐用年数)と償却率

減価償却期間は、購入した設備等の用途・種類ごとに税務上の「耐用年数」として定められています。実際にはその年数よりも長く使い続けることができるものも少なくありませんが、これが税務上定められたルールです。 (余談ですが、酪農業で牛乳を算出する牛や競走馬なども減価償却の対象となる資産にあたります) 建物はその構造や築年数、用途によって税務上の耐用年数を算出し、それぞれの耐用期間によって償却率が定められています。不動産投資の場合、建物は「定額法」によって償却するのが原則です(2007年4月以降に取得した物件の場合)。 付属設備についても従来は「定額法」と「定率法」が選択できましたが、2016年4月以降に取得したものについては「定額法」を適用することとなりました。 ちなみに、「定率法」では取得した最初の年に一番大きく償却し、年を追うごとに償却額が減少していきます。「定額法」では耐用年数の期間中、毎年同額を償却します。ここでは、「定額法」の考え方について説明します。 建物は、「事務所」「店舗用・住宅用・飲食店」「旅館用・ホテル」「病院」「車庫」「公衆浴場」「工場用・倉庫」といった用途で大きく分類され、さらにその構造によって耐用年数が定められています。ここでは「住宅用」の場合を見ていきましょう。 住宅用の建物の償却期間は下記のように決められています。 ・新築建物の法定耐用年数 木造建物 22年 RC(鉄筋コンクリート)造 47年 S(鉄骨)造の場合 構造材の厚さによって27年、34年など ・中古建物の法定耐用年数の計算法 法定耐用年数の全部を経過しているケース →中古物件の耐用年数=法定耐用年数×20% 法定耐用年数の一部を経過しているケース →中古物件の耐用年数=法定耐用年数-経過年数+(経過年数×0.2) ※いずれの場合も1年に満たない端数は切り捨てます。 償却率は上記で求めた償却期間によって下表のように定められています。

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