「防衛力を5年以内に抜本強化」自民・岸田総裁会見7月11日(全文1)
自民党の岸田文雄総裁は11日、党本部で記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「自民党総裁の岸田首相が会見 参院選投開票日から一夜明け(2022年7月11日)」に対応しております。 【動画】自民党総裁の岸田首相が会見 参院選投開票日から一夜明け(2022年7月11日) ◇ ◇
与党で改選前議席数を上回る76議席に
司会:ただ今より岸田文雄総裁の記者会見を始めます。私、司会を務めます幹事長代行の梶山弘志です。それでは岸田総裁、よろしくお願いいたします。 岸田:大変激しい厳しい選挙戦でしたが、昨日、有権者の皆さんの判断が示されました。非改選を含め与党で過半数の議席を確保するという目標を大きく超え、与党で改選前議席数を上回る76議席という結果を得ることができました。また、自民党単独でも63議席をいただくことができました。今回の選挙において問われたのは、新型コロナ、ウクライナ、物価高と、時代を画するような出来事が続く中、政治の安定を実現し、さまざまな課題を乗り越え、新しい時代を切り開くことができるのは誰なのか、どこの政党なのかということでありました。 選挙戦を通じて私自身が肌身で感じ、最も心に残ったのは、国民の皆さんが、今われわれは大きな時代の曲がり角にいるという感覚を持ち、日本や世界の未来に不安を感じながらも、この国の未来を託すにふさわしい候補者を、政党を選び抜こうとしている真剣なまなざしです。いただいた議席の数が示すのは自公政権、岸田内閣に対する信任だけではありません。遊説中に卑劣な暴力により亡くなられた安倍元総理のこの国への思いや、自分たちが感じている危機感を正面から受け止めて日本を守り、未来を切り開くために、全力で仕事を進めよと国民の皆さんから叱咤激励をいただいたと覚悟を新たにしているところです。
安倍元総理のご功績に敬意を表し、哀悼の誠をささげたい
今回の選挙では遊説中に安倍元総理が暴漢に襲われ命を落とされるという衝撃的な事件が起こりました。あらためて心からご冥福をお祈り申し上げるとともに、憲政史上最長となる8年8カ月もの間、内閣総理大臣、自民党総裁として卓越したリーダーシップと行動力をもってこの国を導いてこられた安倍元総理が残されたさまざまなご功績に敬意を表し、哀悼の誠をささげたいと思います。 暴力が突然、世界から愛された偉大なリーダーの命を奪ったこと、悔しくてなりません。しかし一番悔しかったのは、日本を取り巻く環境が大きく変わり、内外の課題が山積する中で凶弾に倒れた安倍元総理ご自身だったと思います。安倍元総理の思いを受け継ぎ、特に情熱を傾けてこられた拉致問題や憲法改正など、ご自身の手で果たすことができなかった難題に取り組んでまいります。そして安倍元総理が残されたさまざまなご功績の上に、さらなる取り組みを進め、安倍元総理が愛した、また、われわれも愛するこの日本という国を、より明るく元気なものとして次の世代に引き継いでいかなければなりません。そのために与党は、そして自民党は覚悟を新たに一致結束し、日本という国の繁栄と安心を確保していくという使命に邁進してまいります。私自身がその先頭に立ってまいります。 新型コロナを乗り越え、コロナ前に戻すだけではなく、新しい時代にふさわしい経済社会をつくり上げていく。ロシアによるウクライナ侵略で終わりを告げたポスト冷戦時代の次の時代にふさわしい、新しい国際秩序をつくっていく。もちろん目の前で進みつつある物価高にも政府が責任を持って万全の対応をしていきます。 こうした1つ1つの課題が、数十年に一度あるかないかの大きなものです。今の日本はそうした大きな課題が幾重にも重なり合い、それらに正面から取り組んでいかなければならない戦後最大級の難局にあると考えています。こうした難局を乗り越えていくためには、平時ではない、いわば有事の政権運営が求められます。聞く力を発揮して、与野党問わず幅広い視点や現場のさまざまな意見を踏まえ、大胆で機動的な政策を立案する。その上で総理大臣たる私を中心に、政治が全ての責任を持って決断をし、行政を動かして徹底的な実行を図る。そしてこうした政権運営の基盤となるのは国民の皆さんの信頼と共感です。この聞く力と、決断と実行を政権運営の両輪として、与党内で幅広く一致結束の体制を固め、国民の皆さんの叱咤激励を背に、全力で難局の突破に取り組んでいく決意です。そうした思いを持って取り組むさまざまな政策課題について、当面の対応方針を完結にご説明したいと思います。