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アップル、iPhoneなどの販売台数発表を取りやめ これは何を意味する?

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THE PAGE

販売台数非公表は業績伸び悩みへの懸念から?

 米アップルが、今後の決算発表において販売台数の公表を取りやめることを明らかにしたことで、市場には波紋が広がっています。これは何を意味しているのでしょうか。  同社が11月1日に発表した2018年7~9月期決算は、売上高が前年同期比19.6%増の629億ドル(約7兆1200億円)、純利益は31.8%増の141億2500万ドルとなり、7四半期連続で増収増益を達成しました。一見、絶好調に見える決算ですが、主力のiPhoneの販売台数は4689万台とほぼ横ばいで推移しています。台数が伸び悩む中、高級路線で単価を上げたことで増収を達成したわけですが、販売鈍化が懸念されたことで株価は下落しています。  こうしたタイミングで同社が次回の決算から販売台数を公表しない方針を明らかにしたことから、市場では波紋が広がっています。同社は「販売台数は業績を示す適切なデータではなくなっている」と説明していますが、額面通りに受け取る人は少ないでしょう。  一般的に上場企業がこれまで開示していた情報を開示しなくなるのは、業績の伸び悩みが懸念されるタイミングというのがほとんどです。  楽天は、かつてECサイトである楽天市場の流通総額を開示していましたが、2015年の第3四半期から楽天市場単体での開示をやめてしまいました(楽天トラベルを加算)。市場では楽天市場単体の伸びが鈍化したことが開示をとりやめた原因であるとの認識がもっぱらです。

アップルの製品はさらに高級路線へ?

 アップルは各種のサービスも展開していますが、iPhoneというハードを売るれっきとした製造業です。主力製品の販売台数が分からないというのは投資家にとってかなりのマイナス要因といってよいでしょう。開示を取りやめれば、販売台数についてアナリストや記者から厳しい質問攻勢を受ける必要はなくなりますが、業績面でよほどの数字を残さなければ投資家からの評価は下がってしまうでしょう。また調査会社などのデータは公表されますから、同社が正式な数字を出さなくても、おおよその台数は分かってしまいます。  販売台数の開示を取りやめたことで、今後、アップルはさらに単価を上げ、高級路線に舵を切る可能性が高いでしょう。iPhoneにはかなりのブランド力がありますから、当面は業績を維持する可能性が高いですが、長期的な視点で見た場合、これまでの成長を持続するのは難しくなっていると考えた方がよさそうです。 (The Capital Tribune Japan)

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