街中で向けられるスマホ、浴びた罵声 インドネシアの熱狂…日本人選手が味わった“恐怖”【インタビュー】
神戸などでプレーした松村亮はインドネシアで3年目
日本代表が北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選を戦い、現地のサッカー熱の高さにも注目が集まった東南アジアの国・インドネシア。この国のリーグでは、多くの日本人選手がプレーしている。かつてヴィッセル神戸などで活躍し、プルシジャ・ジャカルタでの2年目を迎えたMF松村亮もその1人だ。タイでのプレーも含め、東南アジアでの生活が6年目となった松村が、一時ストレスに苦しめられた経験を激白した。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞) 【写真】美人妻と寄り添い…「素敵すぎてドキドキ」 人気モデルとの2ショット ◇ ◇ ◇ 「今はジャカルタでストレスフリーなんですけど、インドネシアでの1年目は本当にキツかった」 2019年からタイで4年間プレーしていた松村は、22年にインドネシア1部のペルシス・ソロへ期限付き移籍で加入した。23年にプルシジャ・ジャカルタに移籍するまで、ソロでは1年間プレーした。 「ソロはめちゃくちゃ田舎で小さい町だったんですよ。みなさんもインドネシアのサッカー熱の高さって実感しつつあると思うんですけど、古豪でサポーターも熱かった。だからこそ、町中どこへ行っても顔を指されるんですよね」 ソロはジャカルタから飛行機で約1時間のところにある歴史ある町だ。そこで松村は初めてインドネシアという国を知った。加入当時、チームはリーグ最下位に沈んでいた。熱狂的なサポーターは町中で松村を見かけると、スマートフォンのカメラを向け、敗戦後であれば、容赦なく罵声を浴びせかけてきた。 「全員僕のことを知っていて、コーヒーを飲もうと思ったら周りにいるみんなに写真を撮られる。負けたら『お前のせいだ!』という感じで言われたりして、外を歩くことも怖くて日常がなくなった。練習環境も酷かったです」 決まった練習設備はなく、毎日、毎日、変わる練習場に自身の運転で向かう。ロッカー室はなく、着替えも車中。ただ、日本でJ3の経験もあった松村は「これも経験かと思えた」と捉えた。ただ、食事面だけはどうにもならず、苦しめられた、という。