インドネシアから視察訪問 複合施設こぶしえん(目黒区)
東京都目黒区にある複合福祉施設「こぶしえん」(社会福祉法人徳心会、関根陸雄理事長)に11月27日、インドネシアの保健省職員、医療系専門学校長ら12人が訪れた。施設運営や外国人受け入れについて説明を受けたり、徳心会で働いているインドネシアの職員と話したりして、日本の介護について理解を深めた。 徳心会は都内4拠点で高齢、障害福祉サービスを提供している。職員617人中91人が外国人で、そのうち87人がインドネシアの職員。EPA(経済連携協定)介護福祉士候補者は2015~24年度で計89人受け入れ、介護福祉士試験を50人が受験し、16人が合格(合格率32%)。日本語学習を支援し、家具と家電がそろった寮もある。 関根理事長は「介護は日常生活の延長にあるので、先に日本語を習得し、その上で専門性を磨く順序の方がいい」と伝えた。 インドネシアには国立の医療系専門学校が38校あり、そのうち3校で来年4月に介護や日本語を学ぶ授業を始める予定。一行はそのカリキュラムづくりに役立つ情報を得ようと来日した。 一行からは「介護福祉士試験に合格できない理由は何か」「インドネシアの専門学校で学んでおいた方がよいことは何か」といった質問や、「日本語の先生を支援してほしい」「EPAの受け入れ枠を増やせるといい」などの発言もあった。 最後に施設を見て回った後、保健省人材育成局長のオオスさんは「設備がきれい。利用者へのプログラムがたくさんあり、サービスがしっかりしている」と話した。