中国の富裕層が石川ゴルフ旅 片山津など4施設巡る
●温泉や食も72人満喫 片山津ゴルフ倶楽部(GC)など石川県内4施設を巡るゴルフツーリズムが8日までに始まり、中国の富裕層72人がプレー三昧の旅程を楽しんでいる。小松空港の上海便やプライベートジェットなどで世界中から集まった参加者は、南加賀の温泉や豊かな食文化も満喫。企画した交流団体は、県や中国の旅行会社と連携し、コンペのシリーズ化などで高級志向の愛好者を繰り返し呼び込む仕掛けを整えていく。 【写真】山中芸妓の唄と踊りを楽しむゴルフ愛好者=加賀市内のホテル ●県内でプレー「定着を」 日中交流を続けているNPO法人日本海国際交流センター(金沢市)の下部組織「環日本海ゴルフ協会」が6~12日の日程で企画した。中国の国営旅行会社「中国旅游集団旅行服務有限公司」(上海市)の魏(ギ)従(ショウ)容(ヨ)オーダメード部華東地区総経理が窓口となった。古賀克己アルプ会長が同センター理事長、同協会名誉会長を務める。 参加者は7日に加賀市の片山津GC白山コースでプレーを楽しみ、ホテルアローレに宿泊。夜に開かれた県温泉・ゴルフ体験交流会(北國新聞社後援)で、山中芸妓(げいぎ)の唄と踊り、小松市の和太鼓チーム「和太鼓OTOsound」の演奏など日本文化を堪能した。 交流会であいさつした県文化観光スポーツ部次長の北口義一国際観光課長は、上海便で結ばれる小松空港のすぐ近くに片山津GCや温泉旅館があり、ゴルフ愛好者にとって絶好の環境をアピール。「帰国したら友人、知人に石川でのゴルフをぜひ勧めてほしい」と呼び掛け、金箔(きんぱく)ゴルフボールを全員に贈った。 参加者は8日に小松市のGCツインフィールズ、10日に宝達志水町の能登カントリークラブ、11日に羽咋市の朱鷺の台カントリークラブでプレーを楽しむ。 9日は兼六園や金沢21世紀美術館などを金沢市内を観光し、ミシュランの星付き料理店で石川の食を堪能する。参加者には能登半島地震被災地復興支援の募金に協力を求め、県に贈る。 県内のゴルフツーリズムについて、魏総経理は「首都圏や関西ばかりでなく、富裕層が興味を持つ地方への送客を進めたい」と意欲を示した。環日本海ゴルフ協会の李洪民(リホンミン)理事長も「来年にはコンペのシリーズ化やジュニアサマースクール開催などを企画し、愛好者に石川でのゴルフを定着させたい」と話した。