【宇垣美里】マイルールにしている旅先で必ず訪れる場所
宇垣美里さんのエッセイ連載。宇垣さんにとって“特別な場所”をテーマに、感情や思い出を綴っていただいています。今回は、旅行好きでも知られる宇垣さんがマイルールにしているという、旅先で必ず訪れるとある場所について教えていただきました。宇垣美里の【私から見えている景色】 >>オリジナル記事を読む! 【宇垣美里】マイルールにしている旅先で必ず訪れる場所
第十五章 『特別な場所』(二)
教会が好きだ。お寺も、神社も、モスクも好き。 旅先で必ず2~3ヵ所は訪れるのがマイルール。何十年、何百年も前に建てられたそれらの建築物を前に、いつもいつも、ああきっと神はここにいるんだろうなあ、なんてことを感じてうっとりしてしまう。 特定の宗教を信仰しているわけではないけれど、美しい創造物は人の世界観や宗教観を変える力を持つのだろうか。そしてその土地の神を祀った歴史的建築物を見れば、なんとなくその土地や国のことが分かるような気がする。
例えばドイツの教会はどれも重厚で美しく、緻密な意匠を重ねて作り上げられた荘厳さがあった。 スペインの教会は、こちらがあてられてしまうほど激しい情熱と底抜けの明るさを、イタリアの教会は流麗でたおやかな美しさを、タイの寺院は極彩色の力強さを感じたし、フィンランドの教会はあまりに静かで天井から降り注ぐ日の光が神々しく感じた。 その時代の人々が威信をかけて最高の技術を集結させて造ったそれらの施設が、その土地の文化や価値観やセンスを継承していないはずがない。 美しさに堪能したのち、心の中で小さく旅の安全を祈る。 今まで一度も旅先で不運な目に遭っていないのは、この習慣のおかげかもしれない。
宇垣美里にQ&A
Q. 宇垣ちゃんの考え方・生き方が大好き、尊敬しています。もし高校生の時の自分にアドバイスがあればぜひ教えてください。(みやび 10代女性) A. あの頃あんないい子じゃなくてもよかったんじゃない?とは思うかなあ。せっかく校則がないんだから、茶髪だってピアスだって楽しんでみればよかったのに。ライブだって行ってみればよかった。でも変わるほどではないか。また、のびのび気楽に理解ある友人たちを大切に生きてくれたらいいなと思います。しいていうなら、制服でデートとかしてみたかった……。