盛岡で線状降水帯 住家床上浸水、4世帯孤立【岩手】
前線や暖かく湿った空気の影響で、県内は線状降水帯が発生するなど盛岡市を中心に27日から28日にかけて猛烈な大雨に見舞われた。同市では住家の床上浸水などが発生し4世帯が孤立し、冠水や土砂崩れによる道路の通行止めや鉄道の運休なども相次いだ。 同市によると、27日夜に北部・南部付近に記録的短時間大雨情報、線状降水帯発生情報が出され、盛岡で1時間当たり最高降水量(午後7~8時)が62・0ミリ、降り始めからの降水量(27日午後4時~28日午前0時)が128・0ミリを記録した。 県の28日午後3時現在のまとめによると、同市では住家の床上浸水5棟、床下浸水11棟が発生し上米内で3世帯、浅岸で1世帯が孤立。同市で避難所が開設され、一時最大122人が避難した。同日は杜陵、大慈寺、中野の3小学校と河南中が休校、米内幼稚園が休園となった。 道路関係では、冠水や土砂崩れ、路肩欠損などにより同市と岩手町の国道や県道3路線3カ所で全面通行止め。ライフライン関係では、同市で約1200戸、花巻市で約1540戸が停電したが復旧済み。 JR盛岡支社によると、27日は八戸、山田、北上各線で運休や遅れが発生した。28日は山田線盛岡―宮古間の上下線で一部列車が運休、東北線や北上線でも運休、遅れが発生した。29日は全線で運転を見合わせるとしている。 盛岡地方気象台によると、前線や暖かく湿った空気の影響により29日も県内は曇りや雨で、雷を伴い激しく降る所がある見込み。